コーヒーマメ

I am Sam アイ・アム・サムのコーヒーマメのレビュー・感想・評価

I am Sam アイ・アム・サム(2001年製作の映画)
4.1
もし、7歳の娘が自分の知能を越えたら?
周囲に知能障害を持つ人はいないし、養育権を巡って裁判を起こした知人もいない。
だけど、この物語は他人事とは思えず、いま、世界のどこかで起きていることだと感じてしまうほどリアルで、胸に迫るものがあった。

ガッチガチの涙腺を誇る自分でも思わず泣いちゃったのは、やっぱりショーン・ペンとダコタ・ファニングの見事な掛け合いによるものだと思われる。
『ミスティック・リバー』や、『カリートの道』など、どちらかというと男臭い役柄を演じるイメージがあったペン。
本作では、知的障害を持ちながら健気に娘を愛する父親サムを、完璧に演じきっていた。
一つ一つの動作・口調・視線・雰囲気・姿勢に気を使った彼の芝居は、「熱演」の一言に尽きる。
また、彼の愛娘であり、教育環境からか、少し大人びた7歳の少女ルーシーを演じるダコタ・ファニングも存在感抜群。
いっときの芦田愛菜ちゃんを思い出しましたね〜。

こんなにも泣けるシーンのある映画も珍しい。
特に、寝る前の本の読み聞かせでルーシーがいつもの本を健気に聞くシーンと、里親の家から飛び出してきたルーシーがサムに怒り散らすシーンは、もう号泣もの。。。
なんだろう、どっちの目線で見てるわけでもないけど、ただただ不条理な世の中と向き合う二人の純粋な親子愛に、気付いたら涙してた。

サムがビートルズファンということで、作中でも、ビートルズの楽曲をふんだんに盛り込んでいたのもとても良いスパイスに。
時折サムが語る“ビートルズ小ネタ”が何気に面白くて、観終わってすぐにサントラ聴きました。
名前の由来でもある“Lucy In The Sky”が一番好きかな。

また、不自然なまでにぐらぐらと揺れるカメラワークにより、ヒリヒリとした緊張感の持続の実現に成功していた。
手持ち撮影シーンは半分くらい占めてたんじゃないだろうか。
ここぞ、って瞬間はきっちり対象を真ん中に置いて撮ってるんだから、本当に抜け目がない。

美しい親子愛に勇気づけられる良作。
ショーン・ペンの熱演は必見!
そして、ビートルズファンなら1.5倍楽しめること間違いなし。