酒とJリーグと映画

ディヴァイン・ディーバの酒とJリーグと映画のネタバレレビュー・内容・結末

ディヴァイン・ディーバ(2016年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

自分からではなく誘ってもらって鑑賞。そのため事前知識ゼロだったのでドラァグクイーンという題材ということだけ調べてから挑んだのですがこれはブラジルのゲイダンサーの生涯を描いたノンフィクションものだったのか。ということに気づくのさえ開始10分くらい経ってからであった。

ゲイダンサーだなんて簡単にくくるとあまりに身もふたもなくて10人くらい有名ダンサーが出てきて全くちがう価値観を持ちながらもここまで来た事を知り、ジェンダー論のような大学の講義を受けたような読後感を受けました(ほんとこんなしょうもない感想で情けないのですが笑) 物語ではなくザ・ノンフィクションを観ているような…どんでん返しもあるわけでもなく、ただ「一世風靡したゲイダンサー界のスター達をまた再集結させて存分に語ってもらい大きなショーを成功させる」という2時間。
30分でもいいかな〜〜スクリーンの必要あるかな〜〜と考えてしまったのですがただしっかりちゃーんと2時間の講義を受けて、なんか教養が深まったような気がしまして満足です。
セクシャルマイノリティーだからという理由で70年代のブラジルで不条理な迫害を受けたり、逮捕されたり家族とすれちがったり。
それでもそんな過去を明るく冗談も含みながらインタビューに答えていく。包み隠さずにポンポンと言葉が出てきて、かっこよかったなあ。
いままで知っていた「オカマ産業」を改め、れっきとした文化として受け止めています。

一番よかったのは女装が原因で母親に入院させられた後に母親から謝られて「そんなの気にしてたなんて驚いたわ。とっくに水に流したわよ」ときっぱり言ってた方。かっけえ!