このレビューはネタバレを含みます
「ブロークバック・マウンテン」でのふたりは一緒に農場の経営をすることは叶わなかった。
そのことに対する、時を超えたアンサーのような結末に思えて胸が熱かった…
ゲオルゲが持参してきた調味料を、無言でジョニーが要求するシーンが好き。
そこがすべての始まりなんだけど、いい年してこじらせてる感じねw
出産ができない同性愛カップルにおいて、子羊の出産や「死んだ羊の皮を刈り取って、子羊に着せてやる」という愛情の持ち方は、ある種、神聖にも見えました。
酪農とゲイの親和性の高さはそこなんでしょうね。ブロークバックと本作でそれを学びました。
ノマドランドでも映像を担当したジョシュア・ジェームズ・リチャーズが本作も担当しているそうで、映像の美しさはさすが。
この映画を好きになる人のほとんどは、この映像美に魅せられてると思うんですよね。
ドキュメンタリーのような映像。
そこに行間を読まないと理解できない機微や目線の演技が相まって、良い意味で映画っぽくない映画だと思いました。「ザ・ライダー」なんかも近い気がします。