暮色涼風

殺陣師段平の暮色涼風のレビュー・感想・評価

殺陣師段平(1962年製作の映画)
3.7
殺陣に憑かれた男。
というか殺陣に憑いた男。

奥さんが危篤でも、自分が危篤でも、娘がそばに居ようとも、考えるのは立ち回りのことだけ。
金にはせこいが、殺陣師のプライドが傷つくようならば、美味しい話でものらない。

こんなふうに好きなことに情熱を注いでいるのに、成功しなかった段平。
それでも夢を叶えようとする、諦めの悪さやその反骨心、そして忍耐力に感動した。


パケ写が市川雷蔵でクレジットも一番目にされているがほぼ助演。主演はあくまで中村鴈治郎。

大映スコープのサイズで観る、劇場での立ち回りや京都の画がなかなか良い。
暮色涼風

暮色涼風