らんらん

残菊物語のらんらんのレビュー・感想・評価

残菊物語(1956年製作の映画)
3.5
溝口健二が監督した戦前の名作「残菊物語(39)」を大映が長谷川一夫、淡島千景の主演でリメイクした作品

梨園の御曹司菊之助と女中お徳の身分違いの恋、駆け落ち同然に上方で芸に磨きをかけるも、後ろ盾となっていた親方の死でしがないドサ回り生活
お徳は自分が身を引くことを条件に許しを得て、菊之助の成功を願う、しかし自身は病魔に倒れてしまうのであった、、、

溝口版見たの十数年前だからあらすじ全然覚えてなくてその点では新鮮に見れました
明治期の雰囲気もそれっぽいし、長谷川一夫演じる梨園のぼんぼんも凄くそれっぽい、年齢も気にならないしはまってると思う、あとは死の淵にある淡島千景の美しさ、それなりに良い点、収穫はありました

けど、思ったりよりも面白くなかった
溝口版とストーリーほぼ一緒だよね?なんだろう?昔見た自身の溝口版のレビューや点数見ると凄い高評価、演出の差かな??

一番気になったのはラスト、この間見た映画の影響かもだけど、、、自ら身を引いてもう会わない覚悟だったお徳、でも死の淵にあって一目だけでも会いたいとなる、その願いが叶い駆けつける菊之助と許す父菊五郎、ほろり的なシーンなんだろうけど、けど、、、死ぬから会ってくれるの?死ぬから許すの?みたいなの少し感じちゃう

なんか表面上だけって見えちゃって、、、この辺どうだったのか溝口版も続けて見てみます
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