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西部魂のmasayaanのレビュー・感想・評価

西部魂(1941年製作の映画)
4.0
フリッツ・ラング、西部劇の二作目。別にアメリカの国体精神など興味のかけらも無かろうに、どことなく「作らされてる感」がすごいが、それをきちっと水準以上の佳作に仕上げてくる手腕はさすが。日本語のウィキもなく、国内外含めて現存の批評もあまりないようで寂しい限りですが、戦後のポスト西部劇『無頼の谷』に比べると普通のエンタメとしてそこそこ楽しめる。

心優しいアウトローと、堅気の男(実在する電信会社「ウェスタン・ユニオン」の技師長という設定)との出会い、という物語は、この後の西部劇で何度か反復されているテーマであり、また、心優しいアウトローと、根っからの悪であるその兄との確執、という物語も、その後の西部劇で何度か反復されているテーマである。また、心優しいアウトローは、技師長の妹を奪い合う資産家の息子と恋敵となり、一人で三つの主題を背負うことになる。

心優しいアウトロー、勤勉な労働者、気取り屋の資産家、そうした登場人物たちの設定を眺めていると、まあ、これもまた前世紀で「終わった」西部劇だと思われるのだが、『真昼の決闘』あたりよりは素直にその決闘シーンを受け入れることができたし、馬の疾走に対するカメラの眼差しが美しく、そこは満足できた。