great兄やん

バイスのgreat兄やんのレビュー・感想・評価

バイス(2018年製作の映画)
3.6
【一言で言うと】
「権力を喰らう怪物」

[あらすじ]
1960年代半ば、酒癖の悪い電気工ディック・チェイニーは、恋人のリンに激怒され、彼女を失望させないことを誓う。その後、下院議員のドナルド・ラムズフェルドのもとで働きながら政治のイロハを学んだチェイニーは、権力の中に自分の居場所を見いだす。そして頭角を現し大統領首席補佐官、国防長官になったチェイニーは、ジョージ・W・ブッシュ政権で副大統領に就任する...。

意外にも楽しく観れました。
「政治モノなんだから、どうせ辛気臭い話になるんでしょ😒」
と、最初は思ってましたが、確かに辛気臭い。
ただストーリーの進むテンポがこれまた良くて、それにちょいちょいジョークやコメディ要素も取り入れてるので、最初から最後まで寝落ちすることはなかったです。

まぁ自分は映画館で寝落ちしたことなんて一切無いけど(^◇^;)
それでもやはり観る人を選ぶ映画じゃないでしょうかね🤔

にしてもあの副大統領、かなりとんでもないお方でしたよ😰...
“極悪人”とまではいかないけど...やはりあのバカ息子の子ブッシュが大統領になってしまった所為でもあるんですかね😅
機密情報は全部副大統領に!やら、
根拠のない推論でイラクを戦争へ!
やらと、副大統領だからと言いながらもうやりたい放題です( ̄O ̄;)
でもまぁ“成功”もあれば“転落”もあり。
この後世論の猛反発でとんでもないことになるんですけど...
要は、国のリーダーがバカだったらその僕(しもべ)がどんどん付け上がって来るぞ!!と、言いたいんでしょうね😔...
やはり狡猾な男は考え方といい、やり口といい、ある意味国を動かすのには持ってこいの人材なんだな〜って思う😅ww

今年のアカデミー賞ではメイクアップ&ヘアスタイリング賞しか受賞してませんが、これはこれで良い意味での結果になったかと思います。
まず何と言ってもクリスチャン・ベイルのなりきりようでしょ!😳
『マシニスト』ではガリガリに痩せこけて、『バッドマン』シリーズではムキムキに筋肉をつけて、そして今作ではブヨブヨに太って...いやはや彼のアプローチには驚くばかりです(^_^;)
それに実際のディック・チェイニーの写真と見比べても、まった違和感の無いくらいに仕上げててビックリです!!( ゚д゚)
更にスティーブ・カレルやエイミー・アダムスのなりきりぶりも見事に再現してて...いや、嘘だと思うんだったら実際にその目で見てください!
マジで似てますから!!( •̀ㅁ•́;)

とりあえず全体的に見て、辛気臭いと思えばとことん辛気臭く感じる人もいれば、面白いと感じたらとことんハマる人もいる映画じゃないかと思います。
個人的にはテンポが良いんで面白かったんですが、政治的な用語を含むセリフが多すぎて、全てを噛み砕いて観るのはかなりしんどかったです😓
でも、9.11の同時多発テロやイラク戦争を知ってたら案外スッと観れるんじゃないかな...
まぁ人それぞれなもんで( ̄▽ ̄;)

ただ、最後に言えることは、政治に関心があろうが無かろうが今度の『ワイルドスピード』は楽しみだ!!(*≧∀≦*)ってこと😁www

アル中のろくでなしの男が、

どうして副大統領の座まで登り詰めたのか?

それは魚釣りとよく似ている。

魚を釣るということは、

その餌に食いつくまで、

じっと、忍耐強く待たなければいけない。

そう、まるで、

虎視眈々と権力の座を狙うように。

”嘘“というのは、ネット用語で”釣り“とも言う。

“権力者”という権限があるなら、

いくら釣りをしようが罪には問われない。

たとえ副大統領であろうが。

“趣味”が、“本業”となるその時。

権力にすがる者は皆怪物となるのだから...