休息休眠

生きてるだけで、愛。の休息休眠のレビュー・感想・評価

生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)
4.5
原作を読みイメージを膨らませてからの鑑賞でした。紙媒体の世界観が監督やキャストによってより鮮明に鮮やかに彩られた世界は、眩しくヒリヒリして、暖かく冷たく、色んな感情を抱かせてくれました。
ヤスコがよりエキセントリックだったり、ツナキについての描写が増えてるので、彼にも感情移入出来たりと、映画ならではの感じ方も出来ました。またそこにとても表現力のある役者の方々の表情や表現が乗せられるので、特に結末においては、原作を読んだ時とは真逆の感情を抱きました。原作を読んだ時は自分が救われたいと思ったけど、映画を見て2人を受け止めつつ誰かを抱きしめたいと思いました。
その差は拒否感なく心にスッと入ってきました。ヤスコはヤスコで、ツナキはツナキ。どちらも変わりなく私達の中にいる存在で、愛すべき存在。ありのまま2人や周りの人達を受け入れて見入っていたら涙が止まらなくなりました。途中笑いもあったりして思う程鬱々しくもなく、心に響く音楽や映像に乗せられて最後まであっという間でした。監督・役者のおかげでとても美しい景色に、一瞬の美に、出会えた気がします。
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