きよこ

生きてるだけで、愛。のきよこのレビュー・感想・評価

生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)
4.5
『生きてるだけで、疲れるなあ…』

台詞のふくよかさに完敗だなあ。痛々しく重苦しく愛しい映画。観終わってからずっと自問自答してる。


不謹慎だけど…疲れるなあと思うことがある。誰でも一度はあるだろう。それなりに社会に揉まれて生きてきて、努力しても報われないときやうまくいかないとき、仕事や居場所、愛を失ったとき。「もうどうなってもいいや…」なんて自暴自棄になるよね。

うん。うん。わかる。わかる。

そういうときに近づいて来る人いる。

それが偽善だとしてもね。
でも何かにすがりたくなるね。
劇中の家族のくだりが正にそれ。
胸に棘が刺さる。
それでもいいじゃんって何回も言いたくなる。でもだめなんだよね。


何かに問題を抱えてる時って、全てがめんどくさくてやる気も削がれるね。



『私と同じ熱量で私を観て。』
女は男に求めたがる。言葉や行動を。男はいつも一緒にいることで分かるだろ?って言いがち。
鬱とか関係ないね。最近わかったわ。




寧子は感情をぶつける。
津奈木は感情を押し殺す。


静と動の対比や毛布に透けた明かりの感じが暖かくて好きだった。


誰かに認めてほしいなんていらない。
そういう人ほど承認欲求の塊。


『自分は自分と別れる事ができない』


そうだね。どんな自分でもこれが自分。ずっと付き合っていくしかない。誰かに見透かされているかもしれない恐怖に怯えながら、虚勢を張る。
幼い頃も今も。




ああ…二人のように
一瞬の愛に生きていたいな。




伏線も効いていて踊ったり走りたくなったりするね。青のスカートなんて即買いよ。
趣里ちゃんの横顔と唇がよかった。〇〇〇は美しすぎて息を呑んだ。色んな顔を魅せてくれたなあ。終始抑えた演技の菅田くんの凄さよ。眼で語るから。好きだ(#^.^#)
きよこ

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