メタ壱

殺人者の記憶法:新しい記憶のメタ壱のネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

アルツハイマーの元殺人鬼と殺人鬼を描いた『殺人者の記憶法』の別バージョンが本作。

何が真実なのか解らないまま幕を閉じたオリジナル。
本作はそのもう一つの結末ともとれますが、個人的には前作で解らなかった部分を明かした回答編のような作品だと感じました。
そう考えると前作でも不可解だった部分に辻褄が合うからです。


以外、前作で気になっていた部分。
アン署長とビョンスの商店前での会話。
アン署長はタバコ屋の女性が行方不明になったままだからこの町から出ていけないと言う。
それは17年前の事件。
そして終盤でアン署長がビョンスの娘が監禁されている場所に着いたシーン、“テジュ”がタバコ屋の女性を殺した犯人だと確信した署長は犯人を捕まえた時に吸おうと取っておいたタバコに火を点けようとする。
しかし、30歳前後のテジュが17年前の連続殺人事件の犯人だとは考えにくい。

このシーンは前作でも描かれていた描写であり、伏線・ヒントとして挿入されていたんじゃないかと考えられる。
それでも前作だけでは真相が解りづらかったため、『新しい記憶』でそれを明確にしようとしたのではないかと思いました。


しかし「記憶を信じるな」な本作。
“Other Memory(原題)”で描かれた出来事が本当の事だとは限らない…。

ラストと一部のシーンの追加、削除以外は前作と同じですが、前作を観た人には必見な作品だと思います。
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