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冴えない彼女(ヒロイン)の育てかた Fine(フィーネ)のTELのレビュー・感想・評価

4.6
<すべてが綺麗に集結へ、そして…>

非常に良かったです。小説とは微妙に違ってる部分もあるけど大筋は同じ。約2時間という枠の中でキレイにまとめて、さらに素晴らしい場面が合って、そして最後の最後でこんなすごい展開が!?という感じ。いやー、良かった。


1.ストーリー
澤村・スペンサー・英梨々と霞ヶ丘詩羽のいなくなった倫也の同人サークルと、その2人が参加してる大型ゲームの制作現場、この2つの物語が同時並行で進んでいきます。そんな中での複雑で不器用な人間関係模様が2時間描かれていました。

好きなこと、やりたいことに猪突猛進な倫也とそれを嫁のように健気に支える正ヒロインの恵。そんなサークルのメンバーであるモブ(笑)の氷堂美智留と波島出海。

でも、倫也の身勝手かもしれないけどどうしてもやらなくちゃいけない行動によって同人サークルの進行が止まり、さらに恵との関係も悪化してしまい… という感じで物語は進んでいきます。予想通りでしょう。

そんな中にある倫也をめぐる女性陣たちの攻防が切ない。映画の中でも明確には描かれてないけど恵が倫也に絶妙にアプローチをしている細かな描写がたまらなく良かった。Skypeで動画チャットするときもわざわざ可愛くて露出度が増した服に着替えるし、倫也の食べかけのサンドウィッチを食べちゃうし、急に名前を呼ぶようになってさらには手も繋いじゃうし…

そんな細かい恵の愛情や嫉妬がちらほら出てくるのがかなりの見どころですね。いや、マジでこれまで冴えカノをTVアニメ、小説と楽しまれた方は間違いなく感動できる、そんなストーリーだったと思います。


2.キャラクター
とにかく恵がかわいい!それに尽きる映画でした。そしてそれ以外の女性たちの自分の気持ちにピリオドを打つ心が痛いシーンもこれまた良かった。ちょっと詩羽先輩の立ち位置が弱かったかなぁ、とか美智留と出海が完全に正妻争いとは無縁の立ち位置だったりとか。というか、完全に恵と英梨々の話だったなぁとか。でも、それでも面白かった。

また、GS(ガールズサイド)でも出てきた恵と美智留と出海の女子会で感情を吐露する場面、そして英梨々が状況を完全に理解し泣き崩れるシーン、、、倫也、そして親友に対する想いがマックスになって感情が抑えきれなくなるヒロインたちの描写があまりにも感動的でした。

全キャラしっかりと活躍してたし可愛かったしかっこよかった。2017年11月に豊洲PITで実施された冴えカノイベントで劇場版が告知されてから2年も待ったかいがありましたね。非常に面白かったです。


3.注目シーン
駅のベンチに座った恵が倫也の手をつないで指を絡ませるシーン。これはエロい。。。また、冒頭の激しいライブシーンも良かった。その後の打ち上げシーンのカオスさは最高でした。「GS2」の後半のシーンがいきなり目の前に出てきたので個人的にはかなり嬉しかったです。

また、ネタバレは極力避けるけどエンドロールが終わったあとのエピローグ的なシーン。これはかなりよく出来てたと思います。その後のその後ってやつかな。本当にこれで「冴えカノ」という物語は完結したんだなぁと強く思わされた素晴らしい最後でした。


という感じで、公開初日に舞台挨拶含めて楽しんできました。ちなみに舞台挨拶は映画終了後に行われたのですが、ネタバレ満載のトークがすごすぎてすぐにもう一回観たくなりましたね。そんなこの映画、7週連続で入場特典があるらしいんですよ。とりあえず来週はもう一回観に行く、再来週は時間があれば観に行こうかなぁ。

というわけで、冴えカノをこれまで追いかけてきた方であれば最高の映画間違いなし!ぜひお楽しみください。
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