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父、帰るのクリームのレビュー・感想・評価

父、帰る(2003年製作の映画)
4.0
今まで観た事のないやり口の映画で、インパクトは凄く、こんな方法初めて観た。謎が沢山あるから、知りたくて引き込まれて観る。その状態で最後まで続く。結局、その謎は解らずじまい。12年振りに突然帰って来た父親と兄弟の短期集中合宿みたいなロードムービーなのだが、内容は強烈だった。後から暫く考えさせられる映画で、一晩置いたら整理がついた。珍しい作品。



ネタバレ↓



12年振りに帰って来た、父親が兄弟に色々教えながら旅をするのだが、父の記憶がほぼ無い兄弟と父は当然噛み合わない。父の教え方が強引で荒く言葉少ないので、弟は拒絶。この拒絶の仕方が凄まじく、目付きも凄い。この子の演技力がこの作品の要。でも旅の中で父は、生きて行くのに必要な事を教え方は感心出来ないが、ちゃんと兄弟に教えにいる。ここが、この映画の凄い所で、こっちも後から気付かされる。父の傲慢な態度に耐えかねて兄弟は最後キレて父に歯向かう。弟は高い展望台に登り飛び降り様とするが、助けようとした父が落下して命を落とす。兄弟は、たった7日間で、父に教わった事を駆使して、帰路へ。ずっと知りたかった事は、明かさずに終わる。12年も何処にいたのか?あの箱の中身は?だけど、この映画が伝えたいのは、そこじゃなくて、12年のブランクを7日間で、取り戻した親子の話。父が亡くなるなんて、強烈だが敢えてなのだろう。とにかく考えさせられ、面白かった。
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