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父、帰るのyahhotakaのネタバレレビュー・内容・結末

父、帰る(2003年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

先の見えない展開、静かに、美しく、しかも重苦しく、冬でも無いのにどこか冷たい空気感漂う映画でした。

無くなった父を乗せたボートが沈むときの、アンドレイ、イワンの「パパ!」と叫ぶ時に初めて二人は自分たちの父として認めたのかな?

なぜ、父が12年も家を空けていたのか?
なぜ、急に二人の息子と旅へ出ると言い出したのか?
無人島で懸命に土中から掘り出した小さな箱は?
この、寡黙さは?
謎だらけの父は最後まで謎のまま。
観る者に委ねる映画。

とうとう父に対して怒りをあらわにしたイワンを展望台まで追いかけるシーンで、コレまでと違ってなぜ父は必死で追いかけたのか?
落ちる寸前に言いかけた言葉「イワン、お前は、」の後、何を言いたかったのか?
観る人の解釈に委ねる映画なのですね。
なんとも重い映画でした。
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