Furuhata

父、帰るのFuruhataのレビュー・感想・評価

父、帰る(2003年製作の映画)
4.2
子供達の記憶にないほど、家に居なかった父親が急に帰ってくる。無骨な振る舞いに戸惑う兄弟。そして父と兄弟の三人は男旅に出かける。何とか父を慕おうと振る舞う兄と突き放す頑固な弟。一見子供達になんの愛情も無いように見える父親の行動。しかし、徐々にその意図が見え隠れする。自分の不在を埋めるべく、男として生きていくチカラや生き延びるすべを言葉ではなく、背中で語っているように感じた。まだ小さくその意味がわからない兄弟。最後は悲惨な結末に。ロシアの自然風景と歪な親子関係が静かにマッチングした綺麗な作品だった。
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