YURI

旅するダンボールのYURIのレビュー・感想・評価

旅するダンボール(2018年製作の映画)
4.0
すごく良かった。
ドキュメンタリーであるけど、細部に取り入れられた手描きのアニメーションとか、キャプションとか、センスを感じた。

島津冬樹さんを本当に好きになる。

こういう映画って自分のすごさを強調したり、いかに素晴らしいことかを強要したりしがちだけど、島津さんはただただ自分が大好きになったダンボールのことをみんなに紹介して、「ゴミでもこんな使い方できるんだよ。すごいよねえ」って言ってるみたい。
「環境活動をしたい」から入ったのではなく、「好きなことをしてたら、環境活動だった」というのも、良い。

そして、「里帰り」。
じゃがいものダンボールをデザインしたご夫婦。これをデザインした時、20年後にダンボールマニアの男性が財布に変身させて持ってくるなど微塵も予想していなかっただろう。
自分の作ったものが、全然違う形で誰かの心に刺さり、自分のもとへ帰ってくる。奥様が流した涙にはいろんな意味があったのだろう。

これを見た後、ダンボールを見る目が変わるのはもちろんだけど、いろんな、今まで気にも留めずに破棄していたものたちの第二の人生を考えるようになった。お菓子の袋や新聞、チラシ、空き箱や瓶。よーく考えてみれば、私もそれらに新しい命を吹き込めるのかもしれない。

「ガラクタは、たからもの」
人生で一度しか出会えないガラクタに思いをはせてみるのも、楽しいかもしれない。