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旅するダンボールのmakoto084のネタバレレビュー・内容・結末

旅するダンボール(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

アップサイクル型社会の紹介、島津さんの自分の好きなことを追求する生き方、名もないデザイナが認められる物語、ひとつのものへの多面的見方が描かれている。
特に、名もないデザイナが認められる物語に涙した。どんな小さな仕事でも一生懸命にやっていれば、誰かに認められる、そんなことが市場で偶然見つけた特に際立った特徴もないじゃがいものダンボール。主人公の島津氏が、そのデザイナーの所在を出荷元、ダンボール製作会社を突き止めて探しだす。その過程で関わる人々の仕事への取組み姿勢に触れる姿が良い。地方のじゃがいものダンボール何気ないデザイナに、良さを感じて探し出す、島津さんの姿も良いが、それ以上にデザインひとつひとつに関わる人の思いに触れらる。周囲にみるひとつひとつのデザインに込められた人の思いを考えると、これからみるひとつひとつのメッセージを感じないとという意味で、周囲に対する意識がとても変わる。それはデザインだけでなく、ダンボールについても同じ。普段捨てるものと考えているものが、見方ひとつでこんな風に違うものに見える、そんなことを気づかせてくれる映画だった。
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