アルパカメタル

愛しのアイリーンのアルパカメタルのレビュー・感想・評価

愛しのアイリーン(2018年製作の映画)
3.4
わたしが映画好きになったきっかけってたぶんこの吉田恵輔監督の「さんかく」なんですよ。確か高校生くらいのときになにげなくレンタルビデオ屋で手にとって観た記憶。(そこから数年経って成人したくらいから映画館で映画を観るようになってここまで6年?ほどなのでちっちゃい頃から映画観てますぜ!系の同年代の話は何を言ってるのかわからない)

そんなこんなでこちら「愛しのアイリーン」は新井秀樹原作ということで。近頃「宮本から君へ」を許すな!というのがわたしの中の合言葉となりつつあるので見とかねば、と。

結論から言うと「宮本~」ほど原作が出版された時代と今のギャップは感じなかったし、むしろ面白かった。フィリピンの人身売買、田舎の閉塞感、等々あげだしたらキリがないほどの要素があり、書き出すと詰め込みすぎなような印象を与えかねないが130分の尺にうまくまとまっている。序盤はコメディチックに、後半はぐっとシリアスに寄っていくのも違和感ない。

ナッツ・シトイ演じるアイリーンが可愛いキャラに仕上がってる(そしてそのおかげで陰鬱なトーンになりがちなこの話も見れる)ものの最終的に木野花のババアがまじで怪演すぎて「ババア...」ってつぶやくしかできなくなってしまった。

それはそうと吉田恵輔監督の次回作はオリジナル脚本ということで、はちゃめちゃに楽しみにしてます。