このレビューはネタバレを含みます
踊りとは！腹を振ること！
腹ふり党の野外フェス最高やないか！
貧民街-スラム-もなんやポップな
筆書きの旗やチラシがいっぱいで
ガヤガヤした感じがめっちゃセンスいいやんか！
スラムの人々が汗と土埃にまみれて
腹を振りまくる！
こんなに盛り上がると思わなかった腹ふり党を
どうしてくれようの策を練るに当たって
俺が一声かければ日本中の猿が集まるぜって
ええ声で日本語喋る
大猿のリーダーはその名もデウス。
キャラクターや藩や村の名前もいちいち好き、
言葉の好きな人が創り上げた
感じがすごいする！
随所にわぁってときめくし
日本中のフェス客を
バッサリ斬っちゃうような風刺は効いてるし
染谷将太、村上淳、若葉竜也、渋川清彦、
あたりの役者さんの張り切り具合が
こっちまで伝播してバイブス上がりまくりだし
もちろんビジュアルは全員
ほんっとにカッコいいわけだし
綾野剛はその座長にふさわしい華！貫禄！
で、ですよ。
で、その全てのバックに
ナレーションが入ってて、
時間を遡った説明まで何度も入って、
私、これ何のダイジェストかな？って
本編まだかな？て思ったぐらいに
説明ばっかされ続けたんですけど、
それがすごい邪魔でした。
デッドプールのお喋りでは感じないんだけど。
何だろう、この違いって。
パンクなの？真面目なの？
広く下々のみんなにわかるように
してくれてるの？
あと、北川景子は美人なので
目隠ししてても美人てのは
そのほかのパーツもずば抜けてる訳ですから
あの娘が北川景子ってバレバレですし。
だいたい仮にも腹ふり党を率いる
クレイジーな女なんだから
半裸でもっと半狂乱で踊ってくれないと！
何あの1人だけパラパラみたいな踊りで
ろくに腹も振らずにさあ！
男子の役者さんたちが
あんなに汗かいてるのにさ！！
予告編を見た時友達が
パンクだからってセックス・ピストルズが
流れてるっていうのを、
ちょっと心配してはったけど、
その予感は間違ってなくて
フェスの太鼓以外、音楽ダサくなかったですか！
ハッとさせてくれないというか！
朝日のあたる家とか、
ベンチャーズのサーフライダーみたいな曲が
曲はいいんだけど、なんかオシャレな軽いアレンジでサラサラっと流れてる。
違う…違うよなんか思ってたのと…
やっぱり下々に合わせてくれてるの…？
パンクとは、
イギー・ポップの言葉を借りるなら
俺は俺だということであって
であれば國村隼の猿まわしが
一番パンクだと思ったし、
パンク侍さんは、
自分で俺はパンク侍だって
言ってしまったのがもう
ええーーーーって一番
下がってしまった瞬間でした。
最後に出てくる題字も、
タイトル唱和も…ええっ…ダサっ…
パンクって何なのって思い続けた2時間だった。
日本語へのこだわりをすごく感じたので
原作は読んでみます。楽しみです。
この悲しい気持ちを何とかリカバリーしてほしい。
