NHK朝のドラマで『ロマンス』では辰巳琢郎と榎木孝明がW主演で、ヒロインは樋口可奈子だった。
トーキーの時代になると、悪声だったバレンチノなど落ちぶれていく役者と、活動弁士が描かれていた。
この映画では、あえてそこには触れず、ロマンスと活気のあふれる時代を描いている。
終盤の過剰な追っかけも、活動写真へのオマージュだろう。
楽士も良かった。三人でもあらゆる劇盤が演奏でき、充分に盛り上げられることに、いまさらながら気づかされた。
だが、主役は悪事にも手を染めているので、そこをご都合主義で回収していないのにも感心する。
エンディングの「活動節」歌詞にも感激。愛に満ち溢れている。