yaaa

そして、神はカインに語ったのyaaaのレビュー・感想・評価

4.0
真っ赤なシャツを着たクラウス・キンスキーが、自分を無実の罪で投獄させた悪党に復讐する為に町に帰ってくるというなんの捻りもない話。
なのだが見せ方(演出)が捻ってなかなかの仕上がり。
クラウス・キンスキーがあの顔で町に来るというだけで十分怖いのに大嵐と共にやってくるという不吉な設定を持ってくるところがうまい。嵐に怯える人々、吹き荒れる砂嵐、風になびいて鳴り響く教会の鐘…西部劇というよりホラー映画。
敵側はラスボス、中ボス、ザコキャラとよい塩梅に配置していて話の半分はゲリラ戦法による復讐戦に費やされる。
じわじわと敵を殲滅していくクラウス・キンスキーはガンマンと言うよりも怪人・おばけに近い。定番ながらの鏡の間での最後の決闘もそれなりに燃え上がる。
ドローンの無い時代に(なんか言いがち)に知らぬ間に大俯瞰になってたりする撮り方もなかなかよい。
クラウス・キンスキーはゲイリー・ハミルトンという人物なのだが、復讐を完遂するぐらいの生真面目さを表現しているのか(たぶんしていない)水筒にデカデカと「G・H」と書かれている。なんかお茶目。
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