わらき

来るのわらきのレビュー・感想・評価

来る(2018年製作の映画)
3.0
中島監督の前作「渇き。」の鑑賞後と全く同じ、うむー。。。ってかんじ。まず全く怖くないのでホラー耐性無い人でも全然観れるよ。
個人的に中島監督は「告白」が最高傑作で、次に「嫌われ松子」か「下妻物語」。「告白」以降、ショッキングな題材を選びがちやのにもかかわらず、スタイリッシュな映像・音楽、ポップな世界観でエンタメに昇華させてるのは相変わらず凄い。まさにヒットメーカーですわ。
「告白」の何が凄かったかは明確で、あの題材・メッセージ性を、まさかの映像表現で描き切ったギャップやと思うんよね。それが絶妙にハマってたから素晴らしかった。けど「渇き。」とこれは題材・メッセージ性よりも、映像表現に注視してるというか、呑まれてるような印象が強い。連続性を無視したジャンプカット、カットバックは中島監督が良く使う演出やけど、多用しすぎでさすがに2時間越えはきつい。
たぶん、描きたいテーマは人間の心にある根本的な恐怖なんかと思った。だからホラーというよりは心理サスペンス的に感じてんけど、オカルト要素が強いからホラーに分類されてるんやろね。これもテーマよりも映像表現に重きを置いてるから、観てる方がだんだん混乱してくる。奇しくも韓国映画「コクソン」と同じ題材やなーって思いながらも、あっちの方が断然響く映画やったなー。そこの違いやな、きっと。笑
ただ、お祓いエンターテイメントとしては楽しめる内容で、ラストは圧巻やね。あと電話越しの松たか子が最強っていう点では「告白」と共通してた。笑
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