touch

来るのtouchのレビュー・感想・評価

来る(2018年製作の映画)
3.8
"…来るよ"
* * *
‪年末出血大サービス(物理)‬
.
暗黒ホームドラマと怨霊退治アクションの盛り合わせを実力派俳優が熱演。
キャラクター達に惹きつけられたダークエンタメムービーだった。
.
同時に劇場にかかっているホラー映画『ヘレディタリー/継承』にも共通する"親子という血の繋がりで結び付いた強烈な縁"がテーマに。
‪決して逃れることのできない因縁が、抗いようのない絶望になって襲いかかる。‬
‪.‬
「結婚・出産・円満な家庭」というステレオタイプな幸福の幻想に潜む歪みを
ポップで毒の効いたカリカチュアによってケレン味たっぷり、痛烈に皮肉る。
毎度おなじみの中島節が炸裂しております。
.
明らかに『ドラゴン・タトゥーの女』を意識したであろうオープ二ングCGからの『シャイニング』を意識した山道の空撮。
冒頭から最後まで名作映画のオマージュがてんこ盛り。
(トイレのドアの隙間から顔を出すシーン、マンションから濁流が噴き出すクライマックスもシャイニングのオマージュ?)
.
‪クライマックスの除霊アンサンブルセッションでテンションは最高潮に。‬
‪古今東西あらゆる"力を持つ者たち"が集結してコラボする、どこか変テコで異様な光景のおかしみとワクワク感。‬
‪"霊能力スマッシュブラザーズ"といった具合。‬
‪.‬
松たか子演じる比嘉琴子の強烈なビジュアルとギャップ萌えの所作が魅力的だったが、
それ以上にインパクト大、最高にクールだったのが柴田理恵。
文句なしで今年のベストババア(褒め言葉)です。
.
比嘉姉妹シリーズで続編も希望。
touch

touch