てるる

来るのてるるのレビュー・感想・評価

来る(2018年製作の映画)
4.5
新年早々インフルエンザにやられてしまってました👿
あの悪寒でブルブル震える感じは病院で診断される前からインフルだなって分かる。
数年ぶりに罹ったけど、あのキツさはインフルならでは。

実際に観たのは去年だけど、まぁ震えるといえば西○カナかホラー映画となる訳で、新年2本目のレビューはこの「来る」です。
久しぶりにホラーとコメディーの紙一重的な邦画だったわ。

そもそも除霊ものが大好物なので、こういう映画で霊能力者とかエクソシストがヘナチョコだとテンション下がるんだけど、これはもう最高の除霊エンタメでした!

終盤まで誰が主人公なのか明確にされない、というか明確な主人公がいない異例な構成。
誰もが主人公になりえそうなくらい有名どころを使ってるにも関わらずだ。

それぞれが普段イメージされるような役とは違った配役のされ方をしているのも面白い。
妻夫木は虫酸が走るようなペラ男かつクズだったし、小松なんとかは観てても彼女だと気付かなかった。
その中でも異彩を放っていたのが松たか子でしょう。
顔に疵を持つ最強の霊能力者といういかにも中二病的設定にもかかわらず、あの喋り方や佇まいは惹き込まれるものがあった。

でもね、この映画のMVPはやっぱ柴田理恵だと思うんですよ。
あ、呼び捨てしてスイマセン。
柴田理恵様。
今まで理恵様をあんなにカッコ良く頼もしく撮れる人がいただろうか?いやいない。
序盤の中華屋での惨劇からのあの活躍は誰が予想出来ただろうか?いや出来ない。
ホントに最高でした。

その柴田理恵も参戦するラストの大仰すぎる除霊バトルがもうたまらんのです。
日本各地から集められた霊能力者たちが各々準備を整えていく流れはテンション上がりまくり。
邦画でこんなお金かけた除霊祭だわっしょいわっしょい観られるとは思わなかったわー。

唯一悲しいのは沖縄のユタが残念だったこと( •᷄⌓•᷅ )
実は僕の姉が1度何かに取り憑かれた時に助けてくれたのがユタだったらしい。
僕はあまりにも幼くて覚えてないのだけど、親からその話はよく聞かされてたので、ユタが出てきた瞬間「ウオオオオアアアア\( 'ω')/アアアアアッッッッ!!!!!!」とテンション爆上げからの「うえぇぇぇぇっ?!〣( ºΔº )〣」はショックでしたわ。
ユタはホントはもっと強い?んだぞ!

ホラーではあるけど、育児問題や水子、間引きなど、日本が古来から抱える子供に関する闇を浮かび上がらせてるのも良かった。

ちなみに原作タイトルは「ぼぎわんが、来る」。
未読だけど、タイトルを「来る」だけにしたのは英断だったかと。
そもそも「ぼぎわん」も何か分からないけど、名前が付いているのと付いてないのでは恐怖のレベルが違う。
人間は名前すら付いていない未知のものへの興味と恐怖を同時に感じる生き物なので、このタイトルだけで観に行こうと思った人も多いと思う。

もちろん観て「(´Д`)ハァ?」てなる人もいるだろうことは理解出来るし、そもそも万人受けする映画じゃないことは確か。
でもハマる人はハマるだろうし、現に上映終了までにもう1回劇場で観たい作品。
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