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あの日のオルガンのmasayaのレビュー・感想・評価

あの日のオルガン(2019年製作の映画)
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戦争末期、迫る空襲から幼児たちを守ろうと作られた疎開保育園。我が身を顧みず奮闘した保母さんたちに打たれると同時に、国同士で始めた戦争から小さな命を守る役目を若い女性たちに放り投げてしまっていた事態の異常さに、胸が締め付けられる思いがした。

はじめ保母さんたちの言葉や仕草が明るくて、着ている服も今風で軽い印象を持ったけど、彼女たちが毎日の食事や会話、歌や遊びで伝えたかった現在との地続き感を通して、その印象は日常の尊さと、それを阻むものにはどんなことがあっても抗わなければならない、という強い意志表示に変わった。
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