ジャック

あの日のオルガンのジャックのレビュー・感想・評価

あの日のオルガン(2019年製作の映画)
3.9
 保育園の学童疎開、あの時代にこのような事例が存在したのか。今から思うと当然のように思うが、そもそも戦前から保育園が当たり前のようにあった時代ではないのだろう。
 みっちゃん先生の存在は、現代っ子があの時代に紛れ込んでいる感じがして、浮きぎみに感じるところはあるにはある。しかしこれは子供たちと同様にこの映画への安心感となっている。『二十四の瞳』のおなご先生にだぶってくるのが保育園児の疎開を提案した主任保母・板倉楓。この時代、最も弱い立場に立たされる幼児たち、東京空襲の最中、子どもと引き離される親の命も危うい。親の気持ち、未来のいのちをつなげる保母たちの思い。こんな時代に困難に立ち向かった人たちに賛歌を捧げた大切な作品だ。