半月板損傷

半世界の半月板損傷のレビュー・感想・評価

半世界(2018年製作の映画)
2.7
元自衛官が海の向こうで見てきたのが「世界」ならば、片田舎の小さな町の日々の営みや些細な諍いもひとつの「世界」であり、大儀のもとに蝕まれ消えてゆく命もあれば、日々の営みの中でなんの必然もなく呆気なく消える命もある。
というわけで日々の営みを描いてるんだけど、画はいいのだけど、なぜだろう、特に主要人物の3人からいまいち生活感が感じられなかった。

主役を稲垣吾郎と想定して書き下ろされたとのことなんだけど、山に籠って木を伐採したり灼熱の竈と対峙するという非常に特殊で専門性の高いタフな作業を生業とする男に全然見えなかったのは、彼が二代目としてその職業人になり切れてない感じを狙ったのか...そういう理解でいいだろうか。
妻に対しても息子に対しても仕事に対しても淡泊で、どことなく薄っぺらい男。そんな感じを狙ったのであれば、そこはフィットしていたのかも。
しかしそれにしても、俺のなかの吾郎ちゃんの「都会っぽいイメージ」が最後まで脳内補正できず、戸惑いました。

脚本、台詞まわし、全体的に舞台演劇っぽいなと思った。
舞台は舞台で好きなのだが、映画となると映像や音場の情報量からして別物なので、「いやそこはわざわざ台詞で言わなくてもよくね?」っていうような細かい事まで全てを台詞で伝えようとしてくる感じがクドく感じてしまった。
半月板損傷

半月板損傷