マツシマ

ザ・リチュアル いけにえの儀式のマツシマのレビュー・感想・評価

2.7
大人になっても時折集まり旅行などに行く、学生時代からの仲良しグループのおじさん5人組
次の旅先はどこにしようかと話し合い中に「スウェーデンでハイキング!」と提案するも却下されるおじさん
しかしその直後彼は強盗事件に巻き込まれ命を落としてしまう
仲間の追悼の意味も込めて、彼が生前提案したトレイルコースを旅することに決めた4人
しかしその道中で道に迷い、踏み入ってはいけない森へと進んでしまう………


基本的に森の中でおじさん達がいざこざするのを見せられつつ、時折起こる不気味な現象
「そのもの」をハッキリ見せずに恐怖を煽る演出は低予算ホラーではありがちだが、今作は「森の中が突然シームレスにコンビニの店内に変わる」的な幻想シーンなど、独特で不気味な演出を多数魅せつけてきて、決して低予算だからごまかしている、というワケではないのが分かる
むしろかなり力が入った美術造形達がステキだ

それを更に裏付けるように、ラスト付近、今までのもったいぶりを全て回収するがごとく、モザイク無し大丸出しで登場する怪異のステキ造形といったら!!!

動物、人間、自然が一体となった不気味さで、デザイン、サイズ感といい本当に素晴らしい
クリーチャーデザインにおいてはかなり良い仕事をしています


ただ、だから映画として面白いのか!!と聞かれると、まぁ、う〜〜〜ん……みたいな
キレキレのバケモノ造形見るだけで我満足なり、というホラーオタクには全然推せるんですが、そうでなければ別にまぁ……いいかな、みたいな

おじさんだらけの追悼ハイキング、という設定がまずあんまり美味しくない上に、いい大人が揃って「近道だから森突っ切っちゃうぞう!地図はないけどネ!」みたいなバカ過ぎる思考がこれまた美味しくない
大自然ナメんな

そして造形はキレキレで素敵な、その、メインの奴

「ロキの末裔」
てことはつまり巨人の血を引くバケモノってことなんでしょうけれど
ロキの子供達と言えば、例えば北欧神話世界において「口を開けば上顎が天に達する」「涎がそのまま川になる」でお馴染みの超巨大狼フェンリルなんかがいて、つまりスケールが桁違いな怪物揃い

それがお前………基本夜の森(しかも遭難者くらいしか迷い込んでこないドマイナーエリア)に住んでて、時々迷い込んで来た奴を糧にしてて、生贄を捧げたらその見返りになんか暗くてショボい村でずっとつまんなさそうな生活を送れますよ………みたいな


しょべえ



昨今マシになりましたが、やはりこのくらいの頃のネトフリオリジナル映画のモンヤリ感は逆にハズレないなと思いました(ワウンズよりは100倍マシですが)


でも造形は本当にいいよ!!
中身のキャラはショボいけど!!!