茜

フラットライナーズの茜のレビュー・感想・評価

フラットライナーズ(1990年製作の映画)
1.8
医大生5人が死後の世界に興味を持ち、わざと臨死状態に陥る事でその世界を垣間見ようとする。
しかし生き返った者達は、現実世界でも奇妙な出来事に襲われるようになる…という内面から攻める系の恐怖映画(のはず)

しかしまぁ幾ら医大生で知識もあって、設備や薬とかも揃ってるからといって、よく一時的にでも心臓止めて死んでみようだなんて考えるよなぁ。
医療という死と隣り合わせの世界を志してるからこそ、死後の世界に興味惹かれるというのも分からなくはない。
けれど自分だったら死ぬ側も蘇生する側も絶対嫌だし、もはやこの実験行為自体が一番の恐怖だろと思ってしまった。

しかも臨死体験をした事によって登場人物達が見た物は、死後の世界ではなく、己の過去。
5人の人物達がそれぞれ臨死体験をして、各々の過去を回想するというシーンが繰り返されるので、正直なところ絵面としては退屈だった。
特に死後の世界に触れる訳ではなく、登場人物たちの過去回想を延々と見せてくるのなら、わざわざ臨死体験を用いる意味はあるのかという疑問が沸々と…。

あと全編を通して何が言いたいのかもよく分からなくて、己の罪を懺悔しろっていう事なのかとも思ったけど、どうにもそれもしっくり来ない。
だって結局は登場人物達が勝手に「許された」って思ってるだけだし、特にネルソンなんて完全なる自己満足でしかないもん。

恐怖感もイマイチなうえに、映像もストーリーも響かず、モヤモヤして釈然としない内容だった。
茜