山本

ここは退屈迎えに来ての山本のレビュー・感想・評価

ここは退屈迎えに来て(2018年製作の映画)
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ここは退屈、迎えに来て……って、劇場でこれ見てる時に何度も思った。早く終わり迎えに来て。退屈すぎて腹が立った。この手のダルい地方を描く映画は『悪人』やら『サウダーヂ』やら、貧困の問題とセットで描かれていたけど、貧困のない地方を見せようとするとこんなに停滞感のあるのっぺりした日常しか描けないのかと少々驚いた。まあこれがリアルなのか。
でそれとは全然別のことを考えていた。やっぱり地元をレペゼンする今の日本語ラップの潮流はそんなリアルじゃないのでは。もちろんヒップホップって出自を語るのが大きな要素だけど、じゃあ「川崎ドリフト」みたいなのにどれだけの人が共感するのか、この平和な日本で。昔から「日本語ラップの元祖は吉幾三」と揶揄して言われるけど本当にそうなんじゃないかと僕は思う。地方下げ東京上げのコンテンツが未だにつくられるわけだし。「おらこんな村いやだ」のマインドが未だにあるというわけでしょ。そういう意味では「サイタマノラッパー」はいいのかもしれないな。
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