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ここは退屈迎えに来てのariiiのレビュー・感想・評価

ここは退屈迎えに来て(2018年製作の映画)
1.0
観ていて、ここは退屈迎えに来てと思ってしまった。よくわからなかった。
椎名くんの正体があまりわからないのに彼を軸にストーリー展開していく感じが「桐島、部活やめるってよ」にすごく似ていた。この映画は中盤でわかるけれど。
登場人物が多くて、どれが誰なのかわからない部分もあった。
私にはあまり刺さらなかったけれど、目に見えないものに対する憧れを抱いて、今の自分に満足していなかったり、何だかんだ言いつつも自分を変えられない感じはすごくわかるなあと思った。
実際に東京に出た「私」は、夢をあきらめたけれど、どこか現状に満足気だった。
元カレをあきらめられない「あたし」は、未練を抱いてだらだらと地元にいて惰性で生きていた。
学校では人気者だった椎名くんは、学校ではそれなりに楽しそうだったけれど、なりたい夢も目標も卒業後に付き合っている友達もなくて、薄っぺらかった。
少しリーダーシップがあってかっこいいっていうだけで周りにいた同級生、何も考えずに生きていられた高校時代。懐かしさを感じた。
「あの頃に戻れるなら、お金払ってでも戻りたいって思うかも。」
あの頃にとりわけ何があるわけでもないのに、価値がある。それが青春だなあ、と。
長回しのシーンが多くて、長いよって思ったし、歌うシーンとかプールのシーンとか過剰演出なところもわりとあったけど、フジファブリックの主題歌だけはめっちゃ良かった。
これは地方にずっと住んでいて東京に憧れがある人には刺さるのかもしれない。
単館向け作品かな。
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