しゅん

ダイ・トゥモローのしゅんのレビュー・感想・評価

ダイ・トゥモロー(2017年製作の映画)
3.5
「東南アジア映画の巨匠たち」にて。これは1984年生まれの若手監督による映画。

死にまつわるいくつかの実話を、フェイクドキュメンタリー風にドラマに移し替える。我々が日常的に死に囲まれていること(「人は一秒に二人死ぬ」)を音響で表現する、そのアンビエント性に強く惹かれた。
女の子たちの将来の夢と星占いも、姉と弟の気恥ずかしそうな会話も、病気の彼女を思いやる彼も、全てがあっさり消えていく。短い時間で観るものを感情を喚起する手腕が冴えていて、ずっと儚い気持ちだったよ。呼吸の音の扱い方、無人の部屋の固定カメラのポジション、どの話の中にも登場する花の反復など、かなり細かく調整された繊細な作品。

女の子が着信を無視してかけ始めるインディっぽい音楽がかなり良かったのだけど誰の曲だろう。
しゅん

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