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クリシャのsonozyのレビュー・感想・評価

クリシャ(2015年製作の映画)
4.0
家族を捨てて10年ぶり。60代女性クリシャが感謝祭に家族が集まる妹ロビンの家にやってくる。

ピックアップトラックを停めると、スーツケースを引いて家を間違え苛立ちつつたどり着くクリシャ。
髪型やファッションから、山奥でスピリチュアルな生活でもしてた?的なムード。右手人差し指の包帯が気になる。

集まっているのは、
クリシャの一番の世話役である妹ロビン。その夫デヴィッド。娘のブリアナと夫アレックス、まだ3ヶ月の赤ちゃん。
クリシャの姉ヴィッキーと夫ドイル、長女オーガスティンと娘、2人の大学生位の息子。(であってるかな?..)それと犬が何匹も。

表面上は何もなかったかのようにハグをして懐かしがる家族たち。
遅れて来たクリシャの息子トレイもハグはするがそっけない表情。

2階の部屋を使うクリシャはバスルームに入り、小さな金庫のような鍵付きの箱を開け薬を出して飲む。

ロビンとヴィッキーは老母を迎えにしばし出かける。

キッチンではまるで恒例のようにクリシャがローストチキンを作る担当になっていて、バカでかいチキンにスタッフィングを始める。。

クリシャは、息子や家族との関係を取り戻すことが出来るのか。

クリシャが家を出た理由、現状、右手人差し指の・・・については明らかにされぬまま、一体何が起こるのかゾワゾワさせるカメラワークとサウンド・デザインが秀逸な、ジワる系の作品。

トレイ役はトレイ・エドワード・シュルツ監督本人で、ロビン役は実母、クリシャ役のクリシャ・フェアチャイルドは伯母だそう。
出演者もほぼ親族(クリシャとドイル以外は素人)、撮影場所は母の家という身内集合作品というのも面白い。

オープニングとエンディングに登場するクリシャさんのこのジャケ写通りの顔圧が強烈で、この方のキャスティングがすべてですね。

SXSW映画祭: 審査員大賞&観客賞
National Board of Review: Best Directional Debut
ニューヨーク映画批評家協会賞: Best First Film
ロサンゼルス映画批評家協会賞: New Genaration Award ほか
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