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ヘレディタリー/継承のFstereoのレビュー・感想・評価

ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)
3.5
見る前はポスターの女の子の感じから、ヒトコワ系かと思ったが、見始めると雰囲気怖い系だなという印象。雰囲気怖い系といっても、確実に怖い。BGMや効果音の使い方がうまく、怖さを増幅させる。特にあの「コッ」という音。

パーティーのシーンから一気に恐怖が畳み掛ける。ピーター役のアレックス・ウルフの沈黙の表情が最高。
アレックス・ウルフに限らず、役者の表情の演技が印象的な作品。

ホラーという非現実の中で、家庭が崩壊する様があまりにも生々しく、そのギャップが作品全体の空気感を作り出している。
この辺から、雰囲気怖い系ではなく、純粋に恐怖を描いたホラーだと感じた。

とにかくピーターが可哀想。いやみんな可哀想なんだけど、自分のした事をきっかけに家族が崩壊し、どんどん心が削られていく様が、役者の演技から伝わる。

ホラー演出だが、人が天井に張り付いてるシーンや、ノート投げ入れたらお前が燃えるんかーいや、突然現れる全裸の人など、シュールで笑ってしまう。そうやって緩和させてからの、ラストは直球に怖い。
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