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ヘレディタリー/継承のhi1oakiのレビュー・感想・評価

ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)
4.3
大多数の人が思ってるやつと違うとは思います。結末は人を選ぶかも。
所謂ホラー映画とは一線を画す…というかホラーというジャンルだけで括るには映画として重厚過ぎる…とはいえホラー好きとして“これぞホラー!”とも言える誇らしい作品。
怖さの質が抜群だと個人的には思う。それは上品とか血が出ないとかそういうことではなく、充分に不快で厭な描写も盛り込んでいる。
じゃあその“質”ってなんなんだというと、ワッ!っと驚かせてビクッとさせる“驚かせ映画”ではない所。『クワイエット・プレイス』はその“驚かせ”にノれなかった。
この作品はどこへ連れて行かれるかわからない話を積み上げて観るものを惑わせながらも、前に提示したものから“こうなったら怖いなぁ”という想像を導き出しつつ安易なドッキリに落とし込まずに怖さを引き継いで持続させる。ただ怖さの正体は見せない。
最終的にその怖さの点が集まってひとつになって全貌が見える。そこで“うっわ、怖っ!”ってなる。無駄なシーンや意味の無いシーンが無い。
“なんだそういうのかよ!”って思う人もいるかと思うけど、それは好みの問題なので仕方ない。自分はこういうの大好物なんです。面白かった!
家族4人の演技・演出も物凄いでしょ。特に父親役のガブリエル・バーンの“蚊帳の外”さが観客の視点になっていて作品にリアリティを付加していて怖さを増幅させている。
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