Mai

ヘレディタリー/継承のMaiのネタバレレビュー・内容・結末

ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

“コッ”
映画館の音響で観られて良かった。この音の響きは家じゃ魅力が半減してしまう。
ホラーは“IT”以来で、ITが途中から面白ピエロのお話になっちゃったので個人的には乗れるか心配だったんだけど、杞憂だった。
あの事件のあと、ふらふら〜と部屋に戻るピーター、そして夜明けから響き渡るアニーの絶叫…一連の流れの中、ベットでぴくりとも動かないピーターの大きな目ときたら。事態を信じたくない、でも信じるしかない、ああ明らかになってしまう、あの恐ろしいことが晒されてしまう…! 心の動きが見ているこっちにもシンクロして叫び出したいほど「怖かった」。ホラーの怖さって一面じゃないんだなあと思い知った。

ホラーの数をこなしていたらすぐ気がつくのかもしれないんだけど、悪魔崇拝の話(だから血統が重視される)と気がつくのが終盤になってからだった。むしろ鳩の首切りから死の様子がリンクしていくミステリ殺人仕様なのかあとか考えてたのでお父さんの死が有効活用されてなくない!? と混乱してしまった。お父さん、ちょっと鈍いにもほどがあるけどイカれた奥さんにも優しいんだからせめて生贄の添えくらいにしてあげてよ。夫婦喧嘩のたびに箱庭療法で心を落ち着かせる妻いやだよ。

ピーター役のアレックスウルフ、「ジュマンジ」ではひ弱な主人公をやってたけど今回も情けなく泣くバリエーションが豊富。燃やされかけたときのブルブルもよかったし、夜中にお母さんが怖いこと始めちゃって棒立ちで「ヒーン!」って泣いちゃう17歳とか、最高ですね。
Mai

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