な

ヘレディタリー/継承のなのネタバレレビュー・内容・結末

ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

絵作り、カメラワーク、サウンド演出、ストーリー展開、恐怖感、ホラー特有の不条理さ、どれを取っても面白かったです。上質なホラー。

スプラッタシーンが丁寧であることが印象的で、細部の荒さに興ざめすることもなく、最後まで安心して観られました。

例えば序盤、跳ね飛んだ首が翌日に、晴れやかな明るみの中でズームされるシーン。垂れた舌やねじ切れた首がリアルで、実際にどう電柱に衝突し、どこを支点に力が加わったのか等、具体的な想像を掻き立てられ大変良かったです。

また前半の仄暗く曖昧な奇妙さから一転して、後半にピーター視点で展開する勢いのある恐怖と焦燥は、純粋に怖かった。彼の感情をそのまま追体験するようでした。

海外オカルトは派手さ・アクティブさのあるものが多いですが、これは和製に多い じっとりとした息苦しい恐怖 がふんだんに混ぜ込まれており、多方面に満足度が高いです。繊細なカメラトリックとサウンド&映像美を駆使した、終始緊張感のある演出でした。

しかし、見落としていることや、知識足らずでキャッチできなかった面白さが、まだいくつも残されている気配。ネタバレで補填し、もう一度観直します。。
な