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アンセイン ~狂気の真実~のRのレビュー・感想・評価

4.7
無理無理無理無理無理!!! 驚異的な気持ち悪さ!!! 衝撃!!! さすがソダーバーグ! ボクが最も愛する映画監督のひとりです。様々な題材で次から次へと最高にスタイリッシュな映画を作り続けてる天才が、本作では全編アイフォン撮影…あと、サイコスリラーってくらいの前情報で見たので、まさかこんな内容だとは思わず、イライラと恐怖でゲロ吐きそうになった。主人公のソーヤーは新しい職場でまずまず順調に仕事してて、故郷を出てひとりきりなので、SNSで知り合ったイケメンとワンナイトスタンド…まさに今からsex!てとこで過去のストーカー被害のトラウマから拒絶反応が。これではいかん、と思ってカウンセリングセンターに行き、親切そうなおばさんの質問にいくつか答えてテキトーに確認の書類にサインしたら、それは精神科への入院を認める書類で、強制的に入院させられるハメに。やっぱ書類に押印などする前にはすべてに目を通さなければなりませんね! はぁ⁈ 許せない! クソ! インチキ! とヒステリックに暴れ回るソーヤーさん、鎮静剤打たれたりしてどんどんマズい状況に。与えられる薬で意識がボンヤリするなか、何と!看護師のひとりが過去のストーカーやん! え! ソーヤーの妄想⁈ え! ホンモノ⁈ どっち⁈ みたいな感じになっていく。そこから恐ろしい企業の陰謀と、人間の恐ろしい妄念のダブル襲撃で大変なことになっていく。まさにunsane…で、施設の中の黒人の男がこっそりスマホを隠し持ってて、母に連絡とりたいから貸してくれ、貸してくれたらフェラしてやるよ、と言い放つやさぐれ感が素敵でだんだんとソーヤー、イイね!ってなっていきます。黒人の子もめっちゃいい! じわりじわり追い詰められていくソーヤーのトラップがクライマックスに達するシーンは、嫌で嫌で嫌すぎてマジで具合が悪くなる!!! イライライライラおええええええ!!! この嫌さは今まで見た映画の中でもトップクラス! すげー。で、スリルがどんどん高まって、ひいいいいいい痛いいいい!ってなったあとの、ザン!は爽快!!! テンション爆上げ!!! やったね! けど、最後はとても不穏に終わります。怖い。ホンマに全編アイフォンでの撮影ってのにはちょっと驚きでした。当然普通の映画のカメラほどの深みはないんやけど、すごくカッコいい、今風の、パキッとしたキレイな画質。覗き見してるようなテイストもいい感じ。いろいろ調べると、最近はかなりアイフォン用のいいアクセサリーが出てるんやねー。全然知らんかった。ひさびさにソダーバーグ見て、やっぱこの人の映像やカットやつなぎや音の感覚すごく好きだなーと思った。独特な切れ味。渋い。ローガンラッキーも見てみねば。
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