EDDIE

美人が婚活してみたらのEDDIEのレビュー・感想・評価

美人が婚活してみたら(2018年製作の映画)
2.9
タイトルは面白いけど、題材はあんまり目新しさは感じない。「勝手にふるえてろ」の大九明子監督ということもあり、「勝手に」期待しちゃった自分がいました。

主人公タカコは不倫の恋愛ばかりを繰り返してきた美人ウェブデザイナー。いやはや人生において突然死にたいと思ってしまったことをきっかけに、「結婚する」ことを目的に。
友人のケイコはタカコとは対照的にすでに結婚していますが、いつも明るくタカコを励まします。

個人的に主人公タカコよりもケイコに感情移入しました。順風満帆に思えた結婚生活も、実は我慢の連続で、夫とは冷え切っており、姑との関係性に悩む毎日。
本作の一番の見所は、居酒屋でいつものようにタカコとケイコが待ち合わせて飲みに来るわけですが、ひょんなひと言がきっかけで互いに暴言当然の大ゲンカが始まります。それぞれ腹に抱えた想いを発散し、居酒屋のお客さんにまで注目されてしまいますが、この時の2人の剣幕は凄かったですね。
ケイコを演じる臼田あさ美はこの場面以外にも母親から掛かってくる電話の親ならではのお節介発言に、ついに堪忍袋の緒が切れてブチギレ!臼田あさ美の女優としての演技の迫力を見せつけてもらいました。

あとはタカコ演じる黒川芽以と田中圭の濡れ場だったり、圭くんファンの女性陣がたまらん場面もあったりするわけですが、タカコの婚活相手の1人園木演じる中村倫也には結末を考えると少し同情してしまうほどです。
ホテルの場面はなんだかコント見せられてるみたいで笑っちゃいました。

そんなこんなでラブコメなんでしょうけど、ちょっと中途半端だったかな。

本作で良かったところは、冒頭のシーン。公園でイヌとハトに餌を与える場面ですが、これが本作の本質を風刺しているようでした。最初はただの一場面として観ていましたが、作品を観終わってからなるほどー、そういうことかーと。
あとは婚活サイトで数名の男性と会うんですが、レイザーラモンRGが出てきたときは笑うしかないですよね。あれはズルいです。

逆に残念だったところが、音響の使い方や演出の仕方で過度な部分が多かった点。
突然の大きすぎる音響が耳障りだったり、タカコが突然性格が180°変わったかのように職場で明るく振る舞う場面とか不自然で仕方ありませんでした。

当初観に行く予定はなかったんですが、本作の話題をTwitterで見かけたり、義姉が観に行くって言ってたもんだから、じゃあ自分も観に行ってみるかぐらいでした。
期待しすぎることもなかったですが、その期待を超えることはなく、可もなく不可もなくでした。
EDDIE

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