『ミシェル・ルグランとヌーヴェルヴァーグの監督たち』の特集上映で鑑賞。
この時代(1961年)に、今へと通ずるお洒落さとチャーミングさを極めているって、いったいどういうことなんだろう。。
アニエス・ヴァルダ、恐るべし。
心を捉えて離さない魅惑的なシーンの数々にうっとり。
古き良き街並みも、可愛すぎる衣装も、今では貴重であろうクラシックカーも、心ときめくインテリアも、そしてクレオの部屋にいる仔猫たちの可愛さも、なにもかもが眼福過ぎる!
特に好きなシーンは、クレオが帽子屋さんで次々に素敵な帽子を手にとって試着する場面と、クレオの部屋で細い鉄パイプにぶら下がったまま華麗な寝間着に着替える場面のお茶目さとキュートさ。ほんとたまらない。
そして、クレオが『Sans toi』を歌い出す場面がハイライト。思わずグッと引き込まれる。ポロポロと涙を溢しながら歌う姿とその歌声はとても美しく、永遠の名場面の一つであろう。。
ところどころになかなかシュールな場面が差し込まれるのもアニエス・ヴァルダらしい遊び心が効いていてさすが。
このセンスがたまらなく好き。
白黒映画ならではの映像美と、ミシェル・ルグランの美しい音楽にも心躍りながら浸れる、素晴らしい映画体験でした。