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詩季織々のmakoのレビュー・感想・評価

詩季織々(2018年製作の映画)
3.7
《2018#174》

中国のアニメ業界をリードするHaolinersの代表も務めるリ•ハオリン(李豪凌)監督が、10年近く前に『秒速5センチメートル』を観て新海誠監督に憧れ、熱烈なオファーをコミックス•ウェーブ•フィルムに送り続けたことにより、本プロジェクトが実現したそうです。 

日本と中国の若き才能が結集し、中国の暮らしの基となる【衣食住行】をテーマに、自らの思いを重ね合わせて描く。 
それは「陽だまりの朝食」「小さなファッションショー」「上海恋」の3つの短編が織りなす物語。 

3つの短編なのでそれぞれのstoryと感想を書いていきます。 

【テーマ:食】「陽だまりの朝食」 
北京で働く青年シャオミンは、ふと故郷・湖南省での日々を思い出す。祖母と過ごした田舎での暮らし、通学路で感じた恋の気配や学校での出来事…子供時代の思い出の傍には、いつも温かい、心のこもったビーフンの懐かしい味があった。そんな中、シャオミンの祖母が体調を崩したとの電話が入る。 

私が知ってる焼きビーフンではなく、汁ビーフン(三鮮{さんせん}ビーフン )で、すごく美味しそうでした♪ 
透き通る麺、美味しそうな具、出汁のきいた黄金の汁が合わさり観ているだけでお腹がなりそうでした。 
祖母と食べる三鮮ビーフンと都会の三鮮ビーフンの違い。食を通して故郷を思い出す。共感できる内容でした。 

【テーマ:衣】「小さなファッションショー」 
広州の姉妹、人気モデルのイリンと専門学校生のルル。幼くして両親を亡くした2人は、共に助け合いながら仲良く一緒に暮らしていた。しかし、公私ともに様々な事がうまくいかなくなってきたイリンはついルルに八つ当たりしてしまい、2人の間には溝ができ、大喧嘩をしてしまう。 

よくありそうな物語で個人的にはあまり魅力を感じなかった。キャラクターではイリンのマネージャーのスティーブが良かった。 

【テーマ:住】「上海恋」 
1990 年代の上海。石庫門(せきこもん)に住むリモは、幼馴染のシャオユに淡い想いを抱きながら、いつも一緒に過ごしていた。しかし、ある事がきっかけとなり、リモは石庫門から出ていき、お互いの距離と気持ちは離れてしまう。そして現代、社会人になったリモは、引っ越しの荷物の中に、持っているはずのないシャオユとの思い出の品を見つけるのだった。 

3つの短編の内で一番好きでした。 
淡い初恋。リモとシャオユのカセットテープでの文通。いつしかすれ違ってしまう二人の想い。 
お互いを想い合ってのことだったのに結果すれ違う二人。 
カセットテープは私も使っていたので劇中に出てくるカセットテープあるあるが懐かしかった笑 
観ていて『秒速5センチメートル』を思い出しました。 


上海恋>陽だまりの朝食>小さなファッションショーの順で私は好きでした。 
背景、建物、食べ物の画はすごく良かったです 
エンドロールの最後にもあるので場内が明るくなるまで席を立たないように。 

昨日『猫は抱くもの』の後に鑑賞。 
今作の方が良かったけど短編なのであっさり目な感じを受けました。 


劇場鑑賞 #82/2018
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