ひなもし

洗骨のひなもしのレビュー・感想・評価

洗骨(2018年製作の映画)
4.0
面白かった‼︎
地元の小さな映画館でみたのだけど、久々に知らない人たちと一緒に見ている!っていう連帯感?を味わえた。
あちこちに散りばめたちょっとした笑いどころに、みんながどっと笑う。クライマックス辺りでは、すすり泣き、隣の人はめっちゃ泣いてたなぁ〜
やっぱり映画館っていいなぁと思った。

洗骨っていう馴染みのない儀式。風土がそうさせるのか、火葬しか知らない者には、はじめは怖さしかなかった。暗い話なのだろうと思い込んでいたし。
演出、脚本の力で、少しずつ洗骨をあかし、だんだん怖くなくなっていく。
最後は、死と生を、共に考えることになる。生きるも死ぬも、あの世から?…同じなのかも知れない。
死ぬことから遠ざかっている現代社会にいる私は、人間として当たり前のことを普段忘れている。逃げるんじゃない!と教えられた気がした。

役者がみんないい。おばさん役の大島蓉子さんがとくによかった!
昔からひょうひょうとしたところが好きだった筒井道隆さんが出ていて、わぁ年取ったなぁと思ったけれど、いい役者さんになっていて嬉しかった。

エンドロールに流れた、沖縄の唄に泣きそうになった。
いろいろ煩わしい家族も地元も儀式も、なんだかやっぱりあたたかくて、
深く付き合うと嫌な気持ちになる事の方が多いし面倒だけど、人はやっぱり人と繋がって生きていて、祖先が自分を作ってくれてとか考えて、
じーんとした。
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