まさやんぬ

洗骨のまさやんぬのネタバレレビュー・内容・結末

洗骨(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ラストの洗骨の場面がとても美しい。それまでのコメディ要素も含んだわちゃわちゃした感じから打って変わって、静かで厳かな雰囲気があり、ひとりひとりが故人としっかり向き合っている様子が描かれている。

葬式を出すとなると、やれ葬儀屋に連絡しなきゃだとか、誰を呼ぶかとか、呼ばれた側は、香典がどうだとか、誰に何を言うかとか、とても沢山の「ねばならない」ことがあって、肝心の故人と向き合うということが、疎かになったり、十分にできなかったりすることも多いのではないか。
島の洗骨の風習は独特で排他的かもしれないけれど、死者を弔うことの本来の姿を見せて貰った気がする。名古屋=他所から来た店長の反応がリアルでよい。その後しっかり馴染もうとしているところも。
「祖先とは、つまり、私たちのことである」という最後の語りも心に残った。