しーちゃん

洗骨のしーちゃんのレビュー・感想・評価

洗骨(2018年製作の映画)
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命の大切さを気づかせてくれる作品。

沖縄の離島 粟国島で古くから伝わる風習である亡くなった人の遺骨を4年後に洗うというもの。
変わり果てた姿を見る身内側はいたたまれない気持ちがあることだろう。しかし、映画の中でつよしさん(本作品の亡くなった方である えみこさんの長男)が言っていたように、「骨を洗う という風習は『祖先』というものの意味を気づかせてくれるものだ、つまり『祖先』とは自分なのだ」(自分の命に感謝しなければならない)というセリフが深い意味が込められているなと感じた。

また、キャスト一人一人の十人十色なキャラスターが見ていて面白かった。
のぶつなさん(奥田英二さん)はとても気弱な印象があるが、とても繊細で優しい人。秀才な息子のつよしには「あんたは何もできない人だ。」と言われていたが、私はそんなことはないと思った。こういう繊細な人ほど過去に辛い思いをしてきたはずだし、だからこそ、人の気持ちが理解できる優しい人だと思う。

また、信子おばさん(大島直子さん)の迫力ある演技にとても魅了された。思ったことはストレートにズバズバ言うものだから言われた側からしたらぐさっと来るが、その裏には愛があると感じた。また、このおばさんからは沢山の名言があった。「蜜は甘いけれど、使い方を間違えたらその甘さは酷いものになるんだよ。(少々正しくないが)」=ものを言うときには相手のことをよく考えて言いなさい。 と言う意味が込められているように感じた。
また、「命は女がつなぐんだよ。」という言葉を聞いて同じ女性として生きていく上で自覚しておかなければならないことを悟られた気持ちになった。自分の命を大切にしたいと思った。

また、洋二さん(優子さんの夫役 Q太郎)の天然キャラが見ていて面白かった。
天然キャラは表裏一体であると感じた。
ときに場の雰囲気を和ませ、ときにトンチンカンな様であり、周囲を幻滅させてしまうものであると思う。
天然であることは素直に自分の感情を表すものだから相手にとって分かり易く、いいものである反面、場をわきまえて発言をしなければ空気を汚してしまうことがあるということを理解しておきたいと思った😅(私自身がまさにこのような性格だから教訓になった笑笑)

この頃、芸能人で自ら命を経ってしまうという悲しいニュースが多い。芸能界に留まらず、一般社会でも多くの人が悩みを抱え、命を断ちたいとさえ感じている人もいることだろう。そういう多くの人たちに、一方踏みとどまって一度、自分自身の命の尊さをこの映画を通して感じ取ってもらいたい。