洗骨の作品情報・感想・評価・動画配信 - 56ページ目

「洗骨」に投稿された感想・評価

マスコミ試写会@京橋テアトル試写室 18:00開映

生と死が見つめ合う、その奇異な瞬間と沖縄の青い空。
「ガレッジセール」のゴリさんが本名の照屋年之名義で監督&脚本を担当した本作で取り上げた題材は、タイトルにもなっている「洗骨」という独特の葬制。
「洗骨」とは、一度土葬や風葬などを行なった後に、死者の骨を海水や酒で洗って再度埋葬するもの。
この風習は、東南アジアや鹿児島県奄美群島、そして本作の舞台となっている沖縄諸島の西に位置する粟国島に残っている。
何故一度弔っているのに、死者の骨を洗って第2の葬儀をするのかというと、死者は「洗骨」されないうちは穢れていて、神仏の前に出られないという信仰からきているらしい。
本作は、美しい海と自然に恵まれた粟国島を舞台に、登場する新城家の太陽のような存在だった、妻であり母である恵美子が亡くなったことで、家族がギクシャクしてバラバラになってしまったところから物語が始まる。
この新城家の面々、事業が躓き、追い打ちをかけるように愛する妻が亡くなり、喪失感から無気力となった父・信綱、エリートで東京に出て働いている長男・剛、名古屋の美容室に勤めていたが身重になって帰って来た長女・優子、夫々が問題を抱えていて葛藤したり苦悩し、時に衝突しながらも触れ合っていくうちに彼らの蟠りが解れていく。
やがて迎える「洗骨」の時。
以前、テレビのドキュメンタリーで「洗骨」の様子を観たことはあったが、あの世とこの世の不思議な共存、そして死者に対する敬意や愛おしさがあって、日本の原風景を見ているような気分になった。
映画はこの「洗骨」を通して、生と死、先祖や亡くなった肉親、そして自分自身と向き合わせて、そこに連綿と続く家族の絆や温もり、更には明日への希望を見出そうとしていると思う。
沖縄の一部に伝わる死者を弔う風習、洗骨。この風習を通じて家族の繋がり、生と死について問い掛ける本作。テーマとしては重たい内容を想起させるが、随所にユーモラスな演出が組み込まれており、観ていて思わず笑ってしまう。このギャップが本作の魅力を最大限に引き立たせている。兎角、身近な人間関係が希薄になりがちな現代社会において、観ておくべき作品。
監督はガレッジセールのゴリこと照屋年之監督だが、舞台挨拶の際のコメントとして、「本作は弱者を描いています。どんな人でも弱い部分や人に言えない秘密を持っている。こうした人の背中を少しでも押せるような作品を作ったつもりです。」という言葉があったが、非常に自分なりに物事を考えて作品に向き合う監督だと分かったのが好印象だった。

舞台挨拶付完成披露試写会
2019.6.26速報💡

すごい⤴⤴映画『#洗骨』
4館→124館全国拡大となった大ヒット🎊&第8回トロント日本映画祭にて「最優秀作品賞」を受賞🏆おめでとうございます㊗

2019.3.19速報〜第12回シネマジア映画祭審査員特別賞受賞🏆
㊗オランダで開催されたシネマジア映画祭で『洗骨』が日本映画で唯一コンペティション部門に選出され、審査員特別賞を受賞しました‼

『洗骨』公開直前舞台挨拶付き試写会行って来ました(^o^)/

登壇:奥田瑛二、筒井道隆、水崎綾女、坂本あきら、鈴木Q太郎、筒井真理子、古謝美佐子、(佐原一哉)、照屋年之

監督:照屋年之って❗❔と思ったら、ガレッジセールのゴリさん。
後で知ったんですが、監督歴12年で、2017年には自主制作短編映画『born、born、墓音』で、国際映画祭で数々の賞を受賞し、それを原案にして、今回の作品が生まれたと言うオリジナル脚本。

舞台挨拶で、奥田瑛二さんが「期待を裏切る」と言ってた通り、深かった!
見事に期待(イメージ)裏切られました(笑)

「洗骨(せんこつ)」とは、今は殆ど見なくなったとは言え、沖縄の離島粟国島では2018年でも風習として残っている亡くなった人をミイラ化(風葬)し、4年後に骨を綺麗に洗い、別れを告げる儀式。
また、島の西側日の沈む位置は「あの世」、日の出の位置にある東側は「この世」としてきちんと分けて生活している。

普通に様々な悩みや葛藤を抱えている家族の「生」と「死」を通じ、先祖から受け継がれた風習と命の繋がりに涙し、笑い、深く感動しました。

ダメな父親の信綱さん(奥田瑛二)も良かった!

が、主役は信子おばさん(大島蓉子)❗❔
キャラサイコー(笑)💕

主題歌の「童神(わらびがみ)」が染みました💧

今夜はその作詞した古謝美佐子さんの歌に作曲の佐原一哉さんの伴奏コラボプレゼントも頂きました♪


照屋年之監督(ゴリさん)が、既に12年の監督歴で、しかも国際映画祭で数々の賞を受賞しているとは知りませんでした💡
“ 愛 ” を感じる素敵な作品です❤
お楽しみに(^_^)v

6/2019『洗骨』
1/18(金)沖縄先行上映、2/9(土)全国公開
kai

kaiの感想・評価

4.1
心にしみる作品でした。
親しい人のぬくもり、自分が家族や周囲の人に大切に育てられたことを思い出しました。そして亡くなった人たちを思い、悲しくなりました。

沖縄の温かい空気感、サンゴ礁で囲まれた海、山羊が一匹繋がれている光景の中に家族・親族が母親の洗骨のために集まります。

父親役を演じた奥田瑛二の役者魂を感じました。
娘が作った朝ごはんを食べているシーンが一番。

内容については敢えて詳しくは触れません。
ゴリこと照屋年之監督の長編2作目ということですが、これから楽しみです。

中江裕司監督の「ホテル・ハイビスカス」のような温度が伝わってくると思いました。
”お墓参りに行きたくなる”映画という点では大林宣彦監督の「異人たちとの夏」以来で感涙でした。

お勧めです。
Nerimarks

Nerimarksの感想・評価

4.5
沖縄の粟国島という那覇から2時間ぐらいフェリーに乗らないといけない離島に残る風習のお話。命のリレー的な家族のありかたを題材にした、感動もできるけど少し笑いもある、さすがの照屋監督作品。(ゴリさん)
古謝美佐子さんの歌で泣いた。

このレビューはネタバレを含みます

初めて試写会というものに招待していただきました!
以下ネタバレ含みますので…


なぜ骨を洗うのか

"母"を亡くしてバラバラになった家族の時間が、"洗骨"という儀式をキッカケに再び動き出す。

長男は器用に東京の暮らしに馴染み、一般的な成功を収めた。器用すぎるが故に、故郷と現状の暮らしのギャップが大きくなっていき、妻や子供、または自分自身に対してその溝を埋められるずに悩んでいる。

長女は不器用なりに名古屋で美容師を目指すも上手く馴染めず、そんな中新しい命を身籠もる。
不器用が故に強がることしか出来ないまま、自分自身の状況を自分でも受け止めきれていない。

父は自身の経営する工場を仲間の裏切りによって失い、その借金を妻や子供達に返してもらいながら酒浸りの日々を過ごした。
その妻を失った後、妻の布団を敷いた隣でやめたはずの酒を飲み続ける。

それぞれの家族が"洗骨"によって久しぶりの再会を果たし、手探りながら、ぶつかりながら互いを理解していく。

ここまでの時点でも家族愛というところで感動できたし、奥田瑛二さんのとてつもなく素晴らしい演技に涙を流してしまったが、"洗骨"自体もまだ実態がわからず、この映画の本質を掴めていなかった。

それが、物語終盤の"母"の洗骨のシーンで全て繋がる。

埋葬されたままの状態から遺骨になった"母"は白骨化していて、描写としてグロテスクなものだった。
その母を家族が自分たちの手で洗っていくと、とても綺麗な母になっていった。
それはまさしく"母"と向き合う行為に他ならなかった。

そしてその行為自体が、"洗骨"の前日までぶつかり合いながら互いを理解していった家族自身の、それぞれが自分と家族と向き合っていく過程と
全く同じに思えた。

なぜ骨を洗うのか

それは人と真正面から向き合う行為であり、そのためにはまず自分と向き合わなければならないということ。

この家族はそれぞれが大変な苦しみを味わっていたが、その苦しみから逃げている間はまさしく"死んだように生きていた"のではないか。
作中の父の言葉だが、その苦しみは他の家族も同じだったのではないか。

生前、家族を繋ぎとめていた"母"が、死後"洗骨"という儀式を通して、家族を強引にも向き合わせ、またバラバラになった時間を一つにした。

この映画は形のない"向き合う"というテーマを、目に見える"洗骨"という儀式を通して、その壮絶さや重要さを感じさせてくれた。

それだけでも充分感動したのに、最後の最後に新しい命が産まれるという展開にも驚いた。
「命の終わりだけではなく、命の始まりにもしっかりと向き合え!大変だからといって逃げるなよ!」というとてつもない強いメッセージを残して、長男の語りとと共に映画は幕を閉じた。

"洗骨"のシーンまでは沖縄の優しくて特別な空気や住民の方々のおかげでとても和やかな気持ちでいたが、"洗骨"以降の展開については感情が追いつかないほどだった。

実際の洗骨という風習について、様々な側面がある思われる。
この映画をキッカケに詳細を知ったばかりの自分はこの風習をまだ完全に理解出来ていない&それが現代においてどういう位置付けなのかも判断できないが、少なくともこの映画においての"洗骨"は、神秘的で厳かながらも、とても強く優しい愛に溢れたものになっていたと思う。

俗世とかけ離れた世界を、見事に自分たちの心に繋げてくれた名作に感謝!!!!
沖縄の離島特有の吹き抜けるような風の感触とともに、笑いと感傷とでいっぱいになる。これだけの感情が一気に味わえるなんて、なんという懐の深い、壮大なヒューマンストーリーかつエンタテインメントなんだろうか、と驚いた。ゴリさんすごいですね。
粟国島に行ったことはないが、いつか行って、あの世とこの世の接点に佇んでみたくなった。

このレビューはネタバレを含みます

今年おそらく最後の試写会で観ました。
すっごい良かった!!
完全にナーメテーターでした!!
とんでもなく素晴らしい作品でした。
自分でも不思議に思えるくらい何度も泣き、そして笑いました。泣かせてくれた後に必ず笑わせてくれました。これだけ何度も声を出して笑うことは珍しいことですね。泣きと笑いのオンパレードが照屋監督の持ち味なのでしょう。
最後の出産シーンは圧巻でしたね。全身汗をかきながら見守って一生懸命応援しちゃいました。
大島蓉子さん、初めて拝見したけど強烈なインパクトでした。
鈴木Q太郎さんも良かった。彼が何か喋る度に笑えました。
そして主人公の奥田瑛二さんの芝居の巧さがやばいです。
洗骨という習慣は初めて知りました。映画を観終わっだところで印象が180度変わりました。何て良い習慣なんだろうと思いました。
てかゴリさんすげーや。こんなすごい作品撮っちゃうんだ。
じぇれ

じぇれの感想・評価

3.8
【沖縄の空気感が心地よい人間讃歌】

洗骨__遺体を焼かずに風葬。数年後、親しかった人々がその骨を1つ1つ洗い弔う風習。
亡くなった母の洗骨を行うために、4年ぶりに集った家族。しかし、彼らの心はバラバラで......。

お笑いコンビ・ガレッジセールのゴリこと照屋年之監督の長編第2作。1作目が興行的に苦戦して以来、自主制作短編映画で腕を磨いてきたそうです。その努力が見事に実り、ユーモラスで温かい人間讃歌に仕上がっています。

少し丁寧すぎるかなぁと感じるところは多々あります。
特にラストのナレーションはなくても、画で十分伝わるでしょう。
しかし、笑いをブリッジにしながら、丁寧に心情を紡いでいく演出は、好感がもてます。
エンドクレジット中、このままこの世界に浸っていたいなぁと、終わるのが惜しくなったほど。

敢えて具体的な内容は書きません。
特に、生きることに疲れている人は観てください。
「なんくるないさ~」と背中を撫でてくれるような、優しい作品ですから。

照屋年之監督の次回作にも期待します。
この方、もっと上手くなると感じましたから。

これは”ゴリ / 映画監督誕生”だ!