洗骨の作品情報・感想・評価・動画配信 - 7ページ目

「洗骨」に投稿された感想・評価

死との距離が遠くなって久しい現代の社会だが、そんな日本にもまさに死そのものとこんな風に向き合う文化が残っている事に感動に違い驚きがあった。

死んでから4年という時を隔てた後に改めて向き合うというところにも意味を感じる。骨を洗うという行為はほとんど自らの生を慈しむ行為にも見えた。母(妻)の死からの家族の痛みや混乱が洗骨を通して、再生していく流れも骨太。

ところで映画としてもゴリの初監督とは思えない完成度には驚いた。手練手管に感じてしまうところが多々あった。少し緩みがちになってきたところで何かしら新たな展開が起き、別の視界を開く。そして単調に見える音楽も非常に効果的に使われていて感心した。映像も光と影の加減、縦と横の構図。カット割など見事な出来栄え。

芸人としての気配りというか、観客への気づかいが遺憾なく発揮されているのだろうか。次回作が楽しみだ。
a

aの感想・評価

5.0
レポートのために鑑賞

沖縄の独特な風習、『洗骨』を家族の再生をテーマに描いたのがとてもよかった
malu

maluの感想・評価

2.8
お笑い芸人が映画でやるコメディ演出って全然面白くないのは何故だろう。
洗骨

家族をひとつにしてくれたのは、骨になった母でした。

そこにしかない風習が、そこにしかない物語を生んでいく。
家族がまたひとつになることは、この洗骨という風習がある中で、それぞれが家族と自分に向き合わないと決して実現することがなかっただろう。

洗骨とは、土葬か風葬した死者の遺骨を数年後に洗って清め、再度埋葬する風習のこと。かつては沖縄県全域で行われ、現在は粟国島に残っている。

本作はその栗国島を舞台に、洗骨を皮切りに家族がひとつになっていくまでを描く。

洗骨は大切な人だった人の骨の姿を見ないといけないわけだから、人によっては本当に辛い風習であると言えよう。

それでもそんな風習があるからこそ、思い出が風化させられなかったり、そんな大切な人に見せる姿をちゃんとしていくために自分や家族と向き合うきっかけが生まれることもある。

家族全員が亡くなった母を大切に想っていて、それだけかけがえのなかった人だからこそ、それぞれの生活がある中でも、母を起点に家族が語られていることが多く、母の洗骨に対しての思い入れが物凄く強かったように思う。

その一方で、母が亡くなったから生まれた家族の亀裂もあり、それが家族がひとつになれずにいた所以でもあった。
それだけこの家族にとって母の存在が大きかったことがあらゆるシーンからわかる。

家族がひとつになれない理由は、洗骨までの間の過去を振り返るシーンなどにおいて明らかになっていくが、家族それぞれに事情を持った上でのそれであった。

そこに都会と栗国島との生活環境や前提の違いがしっかりとわかることもあり、それらが家族全員が本音を伝えることを拒んでいた原因の一つでもあった。
いわゆる世間体が大事な世界観の中で、都会では当然のように起こってることがなかなか受け入れられない島でもある。

それでもそれをわかってもらえるように向き合っていく中で、家族はもとより島民の間にもとても温かくて強い絆が生まれていく。
出会ったらそれはもう仲間であるという母の教えとリンクするように家族がひとつに、はたまた島民全員が家族のように繋がっていく展開。

最後に訪れる洗骨中のカタルシスは、実は母と通じていて、それがより島民がひとつになっていくことを映し出すかけがえのないシーンとなる。
あのシーンが今までの全ての集大成として表されていて、そこで物凄い感動が押し寄せてくる。
そのシーンのリアルな描写に思わず涙が溢れた。

シリアス過ぎてもなく、コミカル過ぎでもなく、絶妙なバランスを保ちながらユーモラスに物語が進んでいくお笑い芸人らしい脚本がとてもよい。
これは誰にでもおすすめできる家族映画。

その島ならではの音楽もとてもよい具合に映画にマッチしており、鑑賞していてとても心地よかった。

家族がそれぞれに敵対心や不信感を持っていた前半が嘘のようにひとつになっていく物語はやっぱり素敵だ。
じんわりと沁み渡ってくる素敵な映画でした。

家族がひとつになっていく物語という意味で、直近鑑賞した中でも『ひとよ』っぽさがあったけど、(どちらもよい作品であること前提で)描き方とかはこちらの方が好きだったなー。
なんかより現実味があって(どこかにありそうな感じがして)入り込みやすかった。

P.S.
映画『光』の演技で惹かれた水崎綾女が本作でも物凄くよい。
もっと色んな映画に出て欲しい。個人的にはとても魅力的な女優だと思います。
奥田瑛二のダメな父親の演技もよすぎた。
やっぱり特筆すべきはこの2人ですかね!
まさかの鈴木Q太郎がその役で出てくるのねって感じで不覚にも笑ってしまった。
沖縄の方の風習で亡くなった方の遺骨を数年後に取り出して洗う #洗骨 と家族のお話。監督はガレッジセール ゴリ 。
2019年映画 060本目
#粟国島 #三線 #泡盛
#風葬 #邦画 #yoshimoto
AyuAyu15

AyuAyu15の感想・評価

3.5

このレビューはネタバレを含みます

テーマがテーマなので仕方ないのかなとは思うけど、説明的な台詞が多くて興醒めることが何回もあった。もっと演出の仕方でなんとかならなかったのかな。洗骨とはどういうものかみたいなことを説明するのは仕方ないのかなと思うけど、それは観客が見て考えることだろ的なことを登場人物がこういう風に捉えてください的な台詞で喋るのはどうなのかなと感じた。映画なんだからもっと別の方法で表現して欲しかったな。絵の美しさとか俳優さんたちの演技とか台本とか。

すごくシリアスなのかなと思うと随所にコメディタッチな横槍が入るのだけど、そのセンスもビミョーだなぁと思ってみてた。みんないい奴みたいなことを言いたいのかなとか、シリアス過ぎないように笑いを入れたとかなんだろうけど。
コメディ入れるなら本編もなんていうか、もっとそれが活きる流れを作るべきだと感じたのだけど…見終わって字幕見てたら監督ゴリさんで吉本でしたか、しまった、それを頭に入れてから観るべきだったか、そうしたらもっと好意的に観られたかも?

とは言え、先ず辛口の感想を書いてしまったけれど、こういう自然とともに生活するとか、死や生がすぐ身近に隣り合わせにある生活とか、昔から憧れたなぁ〜。今も憧れる。
洗骨という沖縄の粟国島の風習がどういうものなのか映画としてアリアリと分かるのは本当に興味深くて観てよかった。
死んだ時と4年後の洗骨の時、この島では死者は2度も遺族に丁寧にお別れをしてもらえるんだなと思うと何だかいいなぁ〜と羨ましい。
命を大切にする文化だなぁと思う。
ただ、この映画みたいに生前愛されていた人なら2度のお別れがいいものになるけど、嫌われ者の場合はどうなるのかな?なんて思ったりもする。興味深い。

そしてお産は病気じゃないから私も助産院で産んだけど、懐かしいいい思い出だなぁ。最後、せっかくあんなに綺麗な海が目の前にあるんだから海の中で産むとか、せめて赤ちゃんの産湯が海、とかだったらもっと『私好み』だった…(私のためにある映画じゃないんだからねぇ私ったら)

こういう暮らしには憧れるけど簡単にこんな暮らしが出来るとも思っていなくて、だからたまたまこんなところが実家の人と結婚とか羨ましいなぁ〜なんて思ったり…それはそれで大変か。そんなこと言ったら何でも大変か。
だったらやっぱり、やっぱり、憧れるなぁ〜、こういう暮らし。

個人的に、ユーコが作った朝ごはんのなんか混ぜご飯みたいなの、あれ絶対食べてみたい。
それから、道端の山羊と、チャッチャッと鳴くヤモリが可愛かったです。
それと、綺麗な海で男達が網で魚を捕るところ。あんなことで力を合わせたら仲悪くてもいっぺんに打ち解けますわ。

つい泣いた場所は、その混ぜご飯みたいなのをお父さんが食べて泣くとこと、頭蓋骨を清めて抱くところと、赤ちゃんが産まれたところ。
泣きどころで泣けなくてガッカリしたのはお父さんが酔って怪我して医者に連れてってもらって帰る時の親子3人で医者の玄関でのやりとり。う〜ん、もう少し。
Masa

Masaの感想・評価

3.8
未だにこんな風習が残ってるとは。
日本だけど日本じゃないような、そんな雰囲気が沖縄にはあるなー。
家族、そして先祖を思う気持ちは大切。

このレビューはネタバレを含みます

https://umemomoliwu.com/senkotsu
セイ

セイの感想・評価

4.4
これは面白かった。小津の「東京物語」みたいな家族映画。洗骨という風習でオリジナリティもあるしガレッジセールのゴリに、こんな才能が。
茉恭

茉恭の感想・評価

3.7
ゴリさんは初監督作品なのかしらと思ったら、過去にも何作か撮ってるのね。その割に時間経過の描写がいまいちだなあが最初の感想になってしまった…。

他の監督さんにはない素材だけれど、演出はたくさん見て勉強したほうが良いと思った。
美しい土地、美しい人々だから、余計にね。
コンビニのおばさんがやたらリアルなのは良かったけれど。

奥田瑛二が、いまは亡き父親にそっくりで、
顔かたちではなく、父もまた母を先に亡くして孤独の中で生きていた人だった。
そこがどうしても重なる。

心配してくれる人が居るって幸せなこと。
心配する人が居るって幸せなこと。

骨が気持ち悪くないギリギリで、美術スタッフさんすごいなと思った。

沖縄の光と影、まだまだあるんだろうな。
ぜひ美しい時間経過を勉強して、もっと美しい作品を見せて欲しいな。