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パッドマン 5億人の女性を救った男のKUBOのレビュー・感想・評価

4.0
11月12本目の試写会は、インド映画「パッドマン 5億人の女性を救った男」。

「穢れ」

元々、インドはヒンドゥー教の教えのせいで、家の中に「穢れ」た場所は置けないと、今でも母屋の中に「トイレ」がない家が多いと聞いてはいた。

それが女性の生理まで「穢れ」の対象であり、生理中の女性は家の中に入ることが許されず、夜でさえ屋外で寝ることを強要される。いや、強要されるわけではなく、女性たちもそれが「当たり前」だと思っているところが問題だ。その国の文化と捉える向きもあるだろうが、無知や未開と紙一重だ。

2000年代の話である。大昔の話ではない。インドの女性のほとんどが、高価で生理用ナプキンが買えず、汚れた布を繰り返し使って生理用品に代えていた。

妻のために安価な生理用ナプキンを作ろうとした夫のラクシュミは、家族や村人たちから狂人扱いされる。男性が女性の生理について語ったり、関心を持つこと自体、忌み嫌われるほどの扱いを受ける。

繰り返すが2000年代の話である。高度な成長を続ける影で、全く前時代的な価値観が残るインドが理解できない。ただ一人、知的で文化的なラクシュミが村八分の目に遭うのを、おそらく先進国の人間は、怪訝な気持ちで見るだろう。

苦難の連続を描いた前半に比して、インターミッションを挟んだ後半は、新しい出会いからラクシュミの苦労が実り、商売も軌道に乗り、世間にも注目されるようになっていく「下町ロケット」的成功物語となる。

この後半のヒロイン「パリー」役のソーナム・カプールの美しさに魅了された。微笑む目元がエマ・ワトソンに似た超美人。彼女が登場してから、私、主人公見ないでずーっとパリーばっかり見てました。それくらいキレイ。

そして後半は成功物語と共に、ロマンスの行方が見るものの心を揺さぶる。コメディみたいだった前半から一転。泣かされるほどの盛り上がりを見せるのだ。

2時間17分という長さは全く感じさせない。仕事で疲れた後に見てても全く眠くもならない。「バーフバリ」に続いて、またまたオススメのインド映画です。

(終盤近くのラクシュミのスピーチ。アメリカ人を笑わせているが、ほとんど動詞は使っていない。日本人は英会話が苦手だとされているが、この度胸があれば十分にコミュニケーションは取れる。変な英語に笑いながら、そんな勇気ももらえるかも?)