りんごあめり

パッドマン 5億人の女性を救った男のりんごあめりのレビュー・感想・評価

4.1
(2018年12月鑑賞)
おお、これは同じくインド映画『ダンガル』と構成が似ている!

実話が元になった、古い習慣や価値観が根強く残るインドの町や村のお話。周囲にどんなにからかわれたり(ダンガル)、非難されてたり(パッドマン)、身近な人たちが傷ついても、自らの情熱を絶やすことなく突き進む。対象は違えど、最初から最後まで全くブレない主人公の姿を描いているのは全く一緒。そして、彼らの成功はやがてインド全ての女性の自立と希望になっていく。

最近のインド映画は歌って踊るボリウッドよりも、インド社会への批判的メッセージが込められている作品が多くなっているけど、シリアスで重い印象は全くなく、ときには明るく、ときには笑いで見せるエンターテインメント作品としての描き方が本当に上手!

この映画の感動ポイントはたくさんあるけど、個人的にとても印象的だったのは、主人公ラクシュムの唯一の理解者・パリーのお父さん。パリーは本当に素敵な女性なんだけど、お父さんのその人柄と常識や習慣にとらわれない考えや行動が娘のパリーにしっかり受け継がれている。あまり登場しないし、注目されるポイントじゃないかもしれないけど、じつはこの物語の一番のキーパソンじゃないかと思っている。
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