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パッドマン 5億人の女性を救った男のyuのレビュー・感想・評価

3.6
2001年のインド。生理中の女性は「穢れ」とされていて家に入る事もできない。ナプキンは高価で買えず布切れを使う。結婚して女性がそんな状況であることを知った主人公はただひたすら妻のために清潔で安いナプキン作りに励む。しかし周りからは狂人、変態と呼ばれ村を追われる身となる。それでも彼は妻の恥を尊敬に変えるためナプキン開発に精を注ぐ。

いつの時代の話だよって思ってたら2001年て。当時の状況を知れば知るほど、なんかもう色々と信じられないしくだらないけどその地域の文化とか風習って怖い。根強いからこそたちが悪い。まあ正直生理が始まった女の子にこっそりナプキン渡したりしたら変質者って思うのもわかるけど。そもそも生理中の女性を家に入れないのも意味わからんし不衛生な布切れをナプキン代わりに使うのも理解不能。

主人公はずーっとブレなかったのがすごい。でも、愛する妻のためにやってるのに、それが彼女を苦しめていて。なんて言うんだろう、間違った事してないし結果的に良かったからいいと思うんだけどあまりにもその意思が強すぎてうーんってなった。もちろん村の伝統とかがおかしいのがいけないんだけど、主人公が頑張れば頑張るほど奥さんは辛かったろうなって。

村を追われてからお金もない中でナプキン製造機を発明し、うまい具合に経営学を専攻してる女性がそれを使ってくれて...って。努力が報われて本当に良かったし、国連でのスピーチは正直泣きそうになった。

てか男の人って生理を経験する事ないじゃん、なのに人生をそれに捧げれるのってマジで凄い。ほんと、相当な信念とエネルギーがないとできない事。はじめはナプキンを作ることだけだったのに、最終的にはインド全ての女性が使えるように、そして働けるようにってどんどん目的が大きくなってるのも凄かった。強い。

でもあんだけ彼を狂人扱いした村の人たちの手の裏返しがムカついたから減点。笑

主人公が言う最後の1番、2番、3番...のセリフは切なかったな〜。
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