コミヤ

ペンギン・ハイウェイのコミヤのレビュー・感想・評価

ペンギン・ハイウェイ(2018年製作の映画)
3.5
常に疑問の芽を潰さないこと、そしてその中には"好き"という感情など理屈では片付けられないものが存在するということ。この"好き"という感情を起点に考えることを続け、関係無いと思われた事象同士が実は密接に結びついていたことが分かった時にエウレカが起こる。それでも謎は謎のまま未来へと残される。何事も分かった気でいた少年が知への喜びと同時に理解の範疇を超えたものの存在を知る、つまり少年が子供であることを自覚することで大人へと近づく逆説的な成長の物語なのかと。

それを少年の視点で、おっぱいお姉さん、ペンギン、山奥の海という謎を解き明かすことを通じて描く。

この少年と父親の考え方や知的な関係性みたいなの憧れる。真似したくなる。

でも本編は正直キツかった。時計何度も見てしまった。少年とお姉さんの交流は見ていて幸せな気持ちになれるものの、それ以外がまあキツい。小学生達による謎解きそれ自体は面白くないし、理屈もよく分からんので大きく物語が動き出す後半までの間はもう早く終わんないかなと思ってしまった。上映時間2、30分程短くして欲しかったかも。

デフォルメ小学生達も見ててキツかった。
特に主人公の友達のメガネはうるさいしすぐ泣くしうるさいので登場する度にうんざりしてしまった。

蒼井優は僕が大好きなアニメ映画「鉄コン筋クリート」でも声優顔負けの演技をしていたけど今回も凄かった。あの役になりきってた。少年も西島秀俊も竹中直人も良かった。

宇多田ヒカルのエンディング最高!
コミヤ

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