矢吹

ペンギン・ハイウェイの矢吹のレビュー・感想・評価

ペンギン・ハイウェイ(2018年製作の映画)
4.0
大人になるまであと何日。
まだ真夜中も知らない少年はどこまで偉くなってしまうのか。
今はわからない事もすぐにわかるようになってしまうんだろうな。

お姉さんはなぜこんなにも彼の心を掴むのか。
水源はどこにあるのか。
川は、生命は、循環しているのか。
犬もペンギンも人もなぜ死ぬのか。
この道をまっすぐ行けばいつかどこかで会えるのか。
なぜ夏休みは終わってしまうのか。
世界の果てはどこにあるのか。

小学4年生が、世界とペンギンとおっぱいの謎に挑む。

森見登美彦さんの原作とアニメーションの暴力。集団暴行ですよ。アニメの素晴らしさと自由を噛み締めた。
雲を走らせるのも、ペンギンを飛ばすのも、世界をヘンテコにするのも自由。
これをどう言語にしてるのかも気になるから原作も是非読みたい。

描かれるのは残酷なほどの冒険と小学生の夏休み。
切ねえなあ。
グラグラする歯と少年時代を失ったことを思い出す。

一番言いたいことは、アオヤマ君のお父さんがかっこよすぎたって話。あんな教育者というか大人になりたい。
ベストファーザー賞をあげない理由がない。

個人として、見終わってから作品に対しての謎が残ってしまったが、それも大人になったらきっといつかわかるはず。
なぜなら、ぼくは多忙で、ぼくは明日、今日よりも賢くなっているから。

多忙で歯を磨かないのと多忙でも歯を磨くのはどちらがスマートか。
それはスマートの観点から言うと、もちろん宇多田ヒカルだよ。

一番好きなシーンは
それからしばらくお姉さんには会えなくなった。です。
矢吹

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